6月, 2016年

一般質問;介護とリハビリテーション体制について

2016-06-17

【介護とリハビリテ―ション体制について】

介護人材の確保と育成については、これまでの議会でも度々議論を重ねています。いわゆる給料の低さがクローズアップされるのですが、経験等の評価をどうするのか、少人数での夜間勤務体制や、事業所によっては、業務体制全般の見直しなど、他でもそうですが、考えるべき点はあると思います。

急速に高齢化が進む中で、多様な人が介護に携わる、いわゆるダイバーシテイ―が介護分野に新たな刺激となることを期待するとともに、リハビリの充実により、社会復帰、自立した生活ができるようにしていくことも重要です。人の力とロボットの力を活かした 特に機能回復をサポートするロボット活用についてなど、質問しました。

Q;養成施設における福祉人材確保に向けた取り組みの現状と課題について

A;県内に2つある介護福祉士の養成施設の、平成26年度、27年度の卒業生98人のうち、76人が県内の社会福祉施設に就職。  しかし、いずれの養成施設も入学者が定員割れの状態が続いており、深刻な事態であると受け止めている。

そのため、介護福祉士の養成施設の学生を対象とした修学資金の貸付制度の拡充を図るとともに、養成施設が行う情報発信や学習環境の改善に対する支援について、地域医療介護総合確保基金を活用した事業の実施を予定している。

養成施設は、質の高い介護福祉士の育成・確保に重要な役割を担っていただいていると認識をしており、介護・福祉人材の確保に向け、養成施設からの意見も聞きながら、引き続き取り組んでいきたい。

Q;介護・福祉人材センターにおける福祉人材確保の成果と課題について

A;介護・福祉人材センターでは、無料職業紹介事業による求人事業所と求職者とのマッチング支援のほか、市町やハローワーク等と連携した出張相談や就職フェアの開催、高校・大学等への訪問による学生の進路選択への働きかけなど、積極的な情報発信に取り組んでいるところ。

これらの取り組みの結果、ここ2年間で、センターの紹介により345人が採用され、特に人材不足が深刻だった湖北圏域において、有効求人倍率の改善が見られるなど、一定の成果があったものと考えている。

一方で、国の調査結果によると、介護福祉士の資格取得者の約4割が介護職に従事していないとされており、将来の需給ギャップの解消に向けた介護人材の確保に向けては、新たに介護職に就く人材の確保と併せ、潜在有資格者の活用も大きな課題と認識をしている。

こうした中、国においては、離職した介護人材の呼び戻しを促進するため、再就職準備金の貸付制度を創設するとともに、来年度から、離職した介護職員が氏名・住所等を人材センターへ届け出る制度の運用が開始される。県においても、これらの制度を活用し、離職者情報の把握や、再就業を促進することにより、一人でも多く介護・福祉職場に従事いただくよう取り組んでいきたいと考えている。

Q;外国人介護職員養成研修の成果と課題、それを踏まえ、今年度はどのように取り組もうとしているのか

A;外国人介護職員養成研修は、介護人材の確保が課題となる中、多様な人材の新規参入を促進する方策の一つとして、平成27年度から開始した事業。県内の介護サービス事業者や外国人住民支援団体等のご意見もいただきながら事業内容を検討し、定住外国人を対象とした介護職員初任者研修と日本語研修に加え、研修受講や就労のための様々な支援を一体的に実施しているところ。

昨年度は定員19名の受講生のうち14名が研修を修了し、6月現在、うち6名が県内の介護の職場等で就労された。

この事業により、外国人の方に、介護職員初任者研修を修了して専門的な知識や技術を身につけ、利用者とのコミュニケーションや業務に不可欠な日本語の力をつけた上で、自信を持って介護の職場に就労していただくことができたと考えている。

修了に至らなかった方々の中には、家庭の事情などやむをえないものもございましたが、平日夜間中心の研修課程が受講生の負担になったという声も考慮し、今年度は、土日に集中的に開催して受講日数を減らし、受講生の負担軽減に努めている。

今年度の研修は、6月6日から、17名の受講生で開始をしたところ。一人でも多くの受講生が研修を修了し、介護の職場に就労できるよう支援を行うとともに、この事業を機に、多くの外国人の方に、介護の職場への就労を自らの選択肢として考えていただくことができるよう努めていきたいと考えている。

Q;外国人技能実習制度に関する法案が通れば、県内でも技能実習生を受け入れる事業所があるかと思うが、実施にあたっての課題と展望について

A;技能実習制度への介護職種の追加についは、国会で継続審議となっている技能実習法案に基づく新制度の詳細が確定した段階で、介護サービスの特性に基づく要請に対応できることを確認の上、新制度の施行と同時に職種追加を行うという手順で進めることとされている。

技能実習制度については、これまでから、長時間労働や残業代の不払い等の不正事案の発生などが問題となっていることから、今回の制度改正においては、新たな外国人技能実習機構の創設や、通報・申告窓口の整備など、監督体制の強化や技能実習生の保護が図られているところ。

更に、介護サービスの特性に基づく様々な懸念に対応するため、

① 介護が「外国人が担う単純な仕事」というイメージとならないようにすること

② 業務内容に応じた適切な処遇を確保し、日本人労働者の処遇・労働環境の改善の努力が損なわれないようにすること

③ 介護のサービスの質を担保するとともに、利用者の不安を招かないようにすること

この3点について、具体的な対応を図るとされているところ。

これらについては、今後、国において具体的な制度設計が進められることとなっていることから、引き続きその動向を注視し、県内の事業者団体等とも情報を共有していきたいと考えている。

Q;リハビリ人材の現状と課題について伺う

A;リハビリ人材の現状につきましては、本県の専門職の現状は、理学療法士約900人、作業療法士が約400人、言語聴覚士が約100人、合計約1,400人。 平成25年の人口10万人あたりのリハビリ人材は、全国の106.9に対し、本県は77.8でありまして、全国45位という少ない現状にある。

課題については、本県では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には約3,000人の専門職が必要というふうに推計をしており、今後、約1,600人の確保が必要と考えている。現在、県内では年間に約60名程度が増加をしていると状況だが、このままでは必要数の確保が困難。そのため、リハビリテーション専門職の養成・確保に取り組むことが喫緊の課題であると考えている。

Q;今後のリハビリ人材の育成確保について伺う

A;県では、現在、リハビリテーション専門職を中心とした医療福祉専門職の養成を行う大学等、高等教育機関の設置等を内容とする医療福祉拠点の整備に取り組んでいる。今年度内に公募型プロポーザルを実施するべく、準備を進めているところ。

また、リハビリテーション専門職の県内定着、県内誘導を図るために、資質向上やスキルアップの機会確保や、魅力ある職場環境づくりなどの支援方策等について検討していく。

Q;ロボットの導入状況について

A;県内の医療機関において、リハビリ用ロボットの導入をしているところは、現在、当部で把握している限りでは、県立成人病センターのみであります。なお、近畿圏内の医療機関においても、導入されているところは少ないと聞いております。

Q;現在のロボットの活用状況と、今後のロボット活用に向けての展望について

A;成人病センターでは、手術後や障害に対して身体的なリハビリテーションを効果的に行う目的でロボットを活用し始めたところ。今後の疾病の量的あるいは質的変化に対応したロボットの活用は、先ほど議員指摘のとおり、健康生活の復活に極めて有効有用。従って、これを臨床的に導入・展開する目的で、新たな活用に向けた臨床研究、高度人材の育成を進めるところ。

次に、ロボットの新たな活用としては、この度、政府提案をした「自立共生型リハビリテーション体制」の構築において、からだの健康のみならず、こころの健康づくりに、ロボットを重要な位置づけをとして展開をするところ。

今後、健康医療福祉部等と連携し、国の指導・支援を得ながら、取り組んでいきたいと考えている。

↓原文です。

これまでにも介護人材の確保と育成については、議会でも度々議論されてきたところでもあります。

国においては、介護離職ゼロをめざした働き方改革などが政策提示されていますが、厚生労働省によりますと、2025年の団塊世代が75歳以上を迎える頃に、滋賀県では、介護人材が25,000人必要とされており、今のままでいくと、約3,500人の需給ギャップが推計されているのが、現状です。

とはいえ、急速に進む高齢化に介護の現場は待ったなしの状態で、人手不足が続けば、職場環境の悪化ともなり、悪循環となります。

滋賀県が、安心して老いていくことのできる場となるには、糸賀一雄先生を始めとした障害福祉に関してのみならず、高齢者福祉といった福祉全般で福祉先進県といわれる体制づくりが求められるものです。

そこでまず、福祉人材の確保について、昨年の9月定例議会答弁において、三日月知事は、養成施設における福祉人材確保への支援をされる旨、答弁されました。これについて、現在の取り組みの現状と課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

次に、平成26年6月に、湖北地域にサテライトの介護・福祉人材センターを開設され、8月には、長寿社会福祉センターから草津駅前へと移設されてから、2年近くになろうとしています。

これまで週末にも開所するといった弾力的な運用もお願いしてきたところでありますが、これまでの成果と現状の課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

滋賀県では、全国に先駆けて、昨年度から滋賀県に在住する外国籍の方を対象に、外国人介護職員養成研修を始められました。研修は、仕事や家庭との両立、遠距離の通学の方もいらっしゃり、最後まで研修を受けるにはハードルが高かったと思いますが、それゆえに修了された方にとって大きな自信となったのではないでしょうか。

この研修は、日本語研修と事業所での実習などが関係各位の協力により、丁寧にされたことによって、外国籍の方にとって、職業選択の自由が拡がることとなりました。

まさに、人の力を活かす事業の一つといえますが、この外国人介護職員養成研修の成果と課題、それを踏まえ、今年度はどのように取り組もうとされているのか、健康医療福祉部長に、お伺いします。

また、現在、国においては、外国人技能実習制度の枠を介護の分野に広げる議論がされています。既に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案」と、入国管理法を改定して「介護」の在留資格を新設する「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」が提出され、継続審議となっています。

確かに、これまでの外国人技能実習制度については、実際の運用面で技能実習と必ずしもならない場合もあり、課題があったことは否めません。しかし、一方で、民間レベルでは、既にこれらの課題を踏まえた上で、介護業務が生命・身体に関わる業務であることから、専門性に加え、日本語によるコミュニケーションが十分に図られることが必要であるとして、受入れに向けた現地での日本語研修を含めた研修が始まっており、法案通過を切望されてもいるところです。

これまでの検討では、入国当初は、日本語検定N4レベルでよしとされ、その後、移行するには新しく設置されたN3レベルを取得とされていますが、現場の経験から、N3を標準とし、N1レベルの方も技能実習候補生として研修を現地で受けられていると仄聞しています。

今後、法案が通れば、県内でも技能実習生を受け入れる事業所があるかとは存じますが、実施にあたっての課題と展望について、健康医療福祉部長にお伺いします。

介護人材の確保、育成も重要ですが、出来る限り、自立して生活できる状態にすることが望ましく、そのためには、リハビリテーションの充実が求められます。

リハビリテーションの対象は、運動器障害、脳血管障害、循環器や呼吸器などの内部障害、摂食嚥下障害、小児疾患、がん、などきわめて幅広い領域に及んでいますが、昨今の認知症患者の増加に鑑み、認知症の方の摂食嚥下障害のリハビリなども重要となってきました。

現在滋賀県では、リハビリを担う、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が1400名ほどいらっしゃると仄聞していますが、現在リハビリ人材は充足していると言えるのでしょうか。現状と課題について、お伺いします。

また、2025年には、リハビリ人材が3000名程度必要とされています。現在、県庁前の医療福祉拠点構想では、リハビリ人材の育成確保の拠点としても考えられているようですが、ほぼ現状の2倍の人数にしていくために、今後のリハビリ人材の育成確保をどのようにしていこうとされているのか、併せて健康医療福祉部長にお伺いいたします。

脳血管障害は、一般に高齢者を対象に述べられることも多いですが、急病にかかる平成23年の救急搬送人員を疾病別にみますと、中等症の脳疾患や心疾患といった循環器系が成人、高齢者共に多くなっています。勤労者世代においては、「不規則な生活」「栄養バランスの偏った食事」「ストレス」の増加などの影響によってか、脳梗塞に罹患する方の増加がみられます。

救急医療体制の整備などにより、早期の処置によって一命をとりとめる率は、高くなっていますが、後遺症の課題があります。特に、働き盛りの世代については、人口減少する中で更なる勤労者の減少、将来の社会保障負担に鑑みても、より早く社会復帰して自立した生活を送って頂くことも重要となり、リハビリテーション体制の充実はどの世代にとっても重要になってきていると考えます。

このようなことに鑑み、ドイツでは、近年、日本で開発されたサイバーダインのロボットを用いた機能改善治療に対して、ドイツ法的損害保険(DGUV)により労災保険の適用が認められたと仄聞しています。

日本では、今年度から、神経・筋難病疾患に対する歩行機能を改善するロボットスーツに保険適用がされることとなりました。一部とはいえ、大きな一歩となったのではないでしょうか。

私も、今年、湘南ロボケアセンターと鈴鹿ロボケアセンタ―に寄せて頂き、脳から発信される微弱な信号を検知し、歩行などの動作を支援する装着型ロボットを体験させて頂きました。

現在、機能回復を支援するロボットの開発は、各企業でも活発となってきていますが、今後のリハビリテーション技術の向上と普及に期待を寄せるものです。

そこで、このような機能回復に寄与するロボットの導入も、リハビリ人材の育成確保とあわせて今後必要ではないかと考えますが、滋賀県内におけるロボットの導入状況について、健康医療福祉部長にお伺いします。

先日、成人病センターのリハビリテーションセンターに寄せて頂きました。多くの方が、理学療法士などによって、リハビリを受けていらっしゃいましたが、ここでは、今年2台のロボットを導入されています。先般の政府提案の項目の中でも、先進的リハビリテーションの構築として、ロボットについても触れられていますが、現在のロボットの活用状況と、今後のロボット活用に向けての展望を病院事業庁長にお伺いします。

最後に、身体機能のリハビリと共に、突然の病や事故により一部の機能が失われることにより、心理面でのサポートも重要と考えますが、心のリハビリについての現状や今後の取り組みについて、健康医療福祉部長にお伺いします。

一般質問;救急医療体制を巡る諸問題について

2016-06-16

【救急医療体制を巡る諸問題について】

平成27年の県内救急出動件数は、61,028件。搬送人員は57,134人と、一日約167件出動。 高齢化と共に、高齢者の利用も増えていますが、急病理由の全体の約半数以上、成人の約70%が軽症とのデータも出ています。

この点、平成26年の総務省消防庁・厚生労働省の連名通知での調査によれば、重症患者に対する搬送先が決まらないとされる照会6回以上も全国2番目に低く、救命救急センターでの受入率も98.6%と、全国で6番目に高いことから、救急搬送においては、問題がないようにも思われます。(平成27年度 メディカルコントロール協議会における救急実施基準検証結果は、そのままでよしとされています)

しかしながら、平成26年の搬送人員約5,600人のうち、救命救急センターでの受入数は、約2万人で、そのうち重症以上が約3900人でした。

確かに、診療してみないとわからない、二次救急も担っていますが、救命救急センターは、救急搬送のみではありません。

救急搬送以外でも自家用車やタクシーなどで多くの方が診察を受けるため、平成21年度で11万人強の受入れ、その内、重症患者は2.8%となっており、改善が必要とされています。診療報酬改定で平成24年からは院内トリアージ(病院で重症度判定をすること)実施料が導入されましたが、現状で、日常で今まだ大丈夫だから、それでいい、のか?災害時の備えは日頃からであるならば、今の体制でいいのか?移送日の負担コストの課題があるにしても、民間救急や福祉・介護タクシーとの連携も必要なのではないでしょうか。

年々救急搬送が増える中、救急医療が崩壊する前に、滋賀県としてどうしていくか、消防を担う市町や関係各位と連携して、あるべき姿を追っていく事が必要と考えます。

そこで、救急医療体制を維持するためにも、適切な医療受診をどのようにしていくか、今回は主に、救急車の適正利用の側面から質問しました。

Q;共通ダイヤルによる救急医療相談センターの導入と課題について伺う

A;平成27 年7月時点で導入されているのは全国的には6自治体に留まっているという調査結果があり、全国的な広がりはこれからという状況であると認識をしている。
導入に当たっては、専門の相談員、特に医師の確保、小児救急電話相談♯8000 との連携、さらには運営費用の確保等、様々な課題があり、先行自治体の状況を十分、研究していきたいと考えている。

Q;#8000番の効果について

A;小児救急電話相談♯8000 番は、限られた小児科医や小児医療機関に負担がかかり、現行の小児救急医療体制の維持に支障が生じないよう、医療機関への軽症患者の集中を緩和しつつ、県民の皆さんが安心して子育てをしていただける環境整備を図ることを目的として実施している。

♯8000 番については、「救急医療ネットしが」や市町の乳幼児健診の際に配布していただいている冊子「赤ちゃんと子どもの応急手当て」さらに新聞広告等で啓発をした結果、平成25 年度には18,912 件であった相談件数が平成27 年には20,306 件と増加し、また相談件数を年少人口で除した♯8000 番の利用率について、本県は8.01%で全国第5位という実態。

また、相談の結果、119 番や医療機関への速やかな受診を薦めなかった割合が平成25 年度には80.0%であったが、27 年度には86.2%まで上昇し、小児科医や小児医療機関の負担軽減と現行の小児救急医療体制の維持に効果があったと考えているところ。

今後も、医療機関への軽症患者の集中を緩和しつつ、県民の皆さんが安心して子育てをしていただける環境整備を図るため、様々な機会を捉えて啓発を実施していきたいと考えている。

Q;♯ 8000番が効果を生んでいるように、一般向けの相談支援センターについて取り組めないのか、また、その体制について過去どのように検討がなされたのか

A;救急の体制については、県内の救急関係者等で構成するメディカルコントロール協議会で議論をいただいている。

#8000 番ができて、それ以外の大人の方等の救急対応の相談体制ができないのかという趣旨でご質問いただいたが、子どもの場合は自らの症状を上手く説明できないであるとか、朝まで待つことが困難である等様々な事情あるかと思う。

大人の場合は朝まで待てる場合や自ら判断ができる場合も含めて、子どもの場合とやや状況が違うのではないかなと私なりに思っている。具体的に今後、滋賀県においてどのような体制が望ましいのかということについて、この場で問題提起をいただいたということも、関係者との意見交換の中に含めて検討もお願いしていきたいと考えている。

Q;♯ 8000番は地域医療介護総合確保基金の対象事業となっているが、一般向けの相談支援センターについてこの基金の対象事業となるのか

A;例えば#7119 のような事業であれば、対象とならない。

Q;救急コールトリアージ(119番の時にする重症度判定)と、救急搬送トリアージ(救急車到着時での重症度判定)の取り組みの現状について伺う。

A;県内の消防局で実施しているところは、現在のところはない。指摘されたように、本来の救急業務を円滑に実施していくためには、不要不急の救急搬送の抑制をしていくことが大変重要。こうしたことから、各消防本部において、広報紙やホームページ等により救急車の適正利用を周知しているところ。

Q;転院搬送における病院救急車や民間救急及び福祉・介護タクシー等の利用における現状と課題について伺う。

A;本年3月31日付けで消防庁次長および厚生労働省医政局長から「転院搬送における救急車の適正利用の推進について」という通知があった。県内でも、緊急性が乏しいにも関わらず、遠方の医療機関へ、また人手の少ない土日・夜間に、あるいは診療所から病院への転院搬送に消防機関の救急車が使われる状況がある。病院救急車の利用においては、「搬送のための人員、例えば運転手、の確保が困難である」、「転院搬送に関する院内のルールが徹底されていない」といった課題がある。また、民間救急および福祉・介護タクシーが緊急性の乏しい転院搬送に利用できるということについて、医療関係者の認識が低いことが課題としてあげられる。

県では、国からの通知を受け、県医師会、県歯科医師会、病院協会長あて通知を発出し、緊急性の乏しい転院搬送に対しては、「医療機関が所有する病院救急車の活用すること」、また、「消防機関が認定する患者等搬送事業者、いわゆる民間救急の活用すること」を内容とする、救急車の適正利用をお願いしたところ。また、緊急性の認められない転院搬送や日常の医療機関の受診等には、福祉・介護タクシーの利用について検討いただくよう、県医師会、県歯科医師会、病院協会に対し、機会を捉えて要請をしていきたい。

 

↓以下、原文です。

私達が、安心な社会で暮らしていく上で、救急医療体制は重要なもののひとつであり、平成24年の滋賀県県政世論調査の結果によりますと、力を入れて欲しい分野として医療福祉分野が最も多く、その中でもがん対策に次いで、救急医療の充実が望まれています。

平成27年中の全国の救急自動車による救急出動件数は、消防庁の速報値によりますと、前年比6万6,247件増の605万1168件。搬送人員は前年比5万9962人増の546万5879人で、救急出動件数、搬送人員ともに過去最高となりました。

滋賀県でも救急自動車による救急出動件数は、前年比1574件増の61028件。搬送人員は前年比1161人増の57134人と、増加しており、1日に約167件救急車が出動し、約157名を病院へ救急搬送していることになります。

救急搬送増加の主な要因は、急病、一般負傷、転院搬送の順となっており、特に高齢の搬送者の占める割合が高くなっています。

もっとも、救急車の利用状況をみてみますと、そのうち、約半数以上が軽症であることから、救急車の適正利用に向けた取組みが必要といえます。

救急車の適正利用は、速やかに適切な医療機関へ搬送するという本来の救急業務を円滑に遂行するだけでなく、二次救急医療機関が、本来の救急患者の診療を滞りなくする上でも非常に重要な課題であると認識しています。

少し前になりますが、日本政策投資銀行の調査によりますと、小児のいる核家族世帯と成人および高齢者の単独世帯の合計が全世帯に占める割合と、救急利用率の関係を都道府県別にみると、対象世帯の構成割合の増加が救急利用率の増加に結びついている可能性が高いものと推察されています。滋賀県では、2010年と2035年で比較して単独世帯全般で増加しますが、特に高齢者の単独世帯が1.8倍になると予測しており、より救急利用率の増加が考えられるのではないでしょうか。

総務省消防庁ではこれまで、救急車の適性利用等のための広報活動や利用マニュアルの配布などを通じて、増加する救急需要への対応に努められていますが、高齢化の進展などにより、救急需要は今後ますます増大する可能性が高いことが示されています。

このような状況を踏まえ、消防庁では、平成23年度には「社会全体で共有する緊急度判定(トリアージ)体系の在り方検討会を発足させ、「家庭での自己判断」「電話相談」「119番通報」「救急現場」の各段階におけるプロトコル(手順)について検討されています。

そこで、軽症患者搬送の減少に向けて、まず「電話相談」についてお伺いします。

近年の全国的な救急出動件数の大幅な増加は、高齢化、核家族化の進行を背景とし、住民が救急要請すべきか自力受診すべきか迷った場合に119番通報するといったケースの増加が要因の一つであると考えられることから、受診可能な医療機関の情報提供に加え、より医学的に質の高い救急相談体制が求められています。

モデル事業実施地域においては、119番通報のうち、緊急度の高い通報以外の通報件数の減少、救急医療機関への時間外受診者数の減少及び救急搬送件数における軽症者の割合の減少がみられたと報告されています。

東京都の共通の短縮ダイヤル#7119を始め、全国の都道府県でも救急医療相談センターを設けているところもありますが、滋賀県では、救急医療ネットしがとして、各地域ごとに自動音声サービスで医療機関が案内されているのみです。

そこで、共通ダイヤルによる救急医療相談センターの導入と課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

また、滋賀県では、小児救急医療については、保健医療圏域によっては二次救急医療機関が初期救急も担っていることから、小児科医師に負担がかかっていることなどを背景とし、小児救急医の負担軽減を図るために、平成26年度からは、地域医療介護総合確保基金を利用して、小児救急相談について#8000を開設されています。

#8000の効果について、健康医療福祉部長にお伺いします。

次に、「119番通報プロトコル」について伺います。救急相談センターがない中で、119番には多くの電話がかかってきます。その中で、緊急度、重要度に合わせた取組みも始まっているところもあります。

先日、先駆けて救急コールトリアージに取り組まれている横浜市消防局に伺いました。横浜市では、救急救命の充実を通じて消防機関と医療機関の連携が進む中、救急車の適正利用に向けて、10年ほど検討された結果、119番通報時に緊急度に応じた救急体制のトリアージを導入されています。

救急コールトリアージの取組みの現状について、総合政策部長にお伺いします。

また、救急車の利用は、あくまでも救急利用目的となることから、緊急性を要しないなど目的に合致しない場合は、搬送しないということもあります。

この点、東京消防庁では、救急隊員により救急現場で緊急性が低いと判断された方に対し、自力通院を促す「救急搬送トリアージ」を平成21年から本格的に実施されています。昨年は、速報値で682名の方に対して救急搬送トリアージを実施し、492名72.1%の方に同意を得て、自力通院して頂いたと伺っています。

救急搬送トリアージの取り組みについての現状を総合政策部長にお伺いします。

次に、転院搬送についてお伺いいたします。

救急搬送のうち、転院搬送は約10%ほどを占めています。転院搬送については、在宅療養患者の状態が悪化した場合に、緊急性が高くないにもかかわらず、搬送手段として、救急要請したり、一度救急車で搬送して応急処置をした後、より適切な治療を行える医療機関に搬送するなど、適正とはいえない利用がされている場合もあるといわれています。2015年に全国消防協会が全国の消防本部を対象にしたアンケート調査によれば、78%が転院搬送に関して問題があると回答し、管轄区外への転院搬送、緊急性のない転院搬送などが挙げられています。

2006年に転院搬送ガイドラインをまとめ、ルールを定めた横浜市では、ガイドラインの検討がされた頃から、特に緊急性が低いと思われる病状固定患者の搬送が著しく低減し、特に転院搬送に関し、代表者氏名の署名捺印を求めるなど一定の手続きを踏むことにしたことで、不適切な転院搬送の要請に抑止効果を発揮したと伺っています。

消防庁と厚生労働省は今年3月末に初めて「転院搬送における救急車の適正利用の推進について」を全都道府県に通知しました。

医療機関の理解を求めると共に、搬送を必要とする患者の搬送の課題をどう解決していくかが、重要となります。病院救急車や、民間救急及び福祉・介護タクシーといった利用が考えられますが、現状と課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

Copyright(c) 2011 こまい千代オフィシャルサイト All Rights Reserved.