一般質問;介護とリハビリテーション体制について
2016年6月17日

【介護とリハビリテ―ション体制について】

介護人材の確保と育成については、これまでの議会でも度々議論を重ねています。いわゆる給料の低さがクローズアップされるのですが、経験等の評価をどうするのか、少人数での夜間勤務体制や、事業所によっては、業務体制全般の見直しなど、他でもそうですが、考えるべき点はあると思います。

急速に高齢化が進む中で、多様な人が介護に携わる、いわゆるダイバーシテイ―が介護分野に新たな刺激となることを期待するとともに、リハビリの充実により、社会復帰、自立した生活ができるようにしていくことも重要です。人の力とロボットの力を活かした 特に機能回復をサポートするロボット活用についてなど、質問しました。

Q;養成施設における福祉人材確保に向けた取り組みの現状と課題について

A;県内に2つある介護福祉士の養成施設の、平成26年度、27年度の卒業生98人のうち、76人が県内の社会福祉施設に就職。  しかし、いずれの養成施設も入学者が定員割れの状態が続いており、深刻な事態であると受け止めている。

そのため、介護福祉士の養成施設の学生を対象とした修学資金の貸付制度の拡充を図るとともに、養成施設が行う情報発信や学習環境の改善に対する支援について、地域医療介護総合確保基金を活用した事業の実施を予定している。

養成施設は、質の高い介護福祉士の育成・確保に重要な役割を担っていただいていると認識をしており、介護・福祉人材の確保に向け、養成施設からの意見も聞きながら、引き続き取り組んでいきたい。

Q;介護・福祉人材センターにおける福祉人材確保の成果と課題について

A;介護・福祉人材センターでは、無料職業紹介事業による求人事業所と求職者とのマッチング支援のほか、市町やハローワーク等と連携した出張相談や就職フェアの開催、高校・大学等への訪問による学生の進路選択への働きかけなど、積極的な情報発信に取り組んでいるところ。

これらの取り組みの結果、ここ2年間で、センターの紹介により345人が採用され、特に人材不足が深刻だった湖北圏域において、有効求人倍率の改善が見られるなど、一定の成果があったものと考えている。

一方で、国の調査結果によると、介護福祉士の資格取得者の約4割が介護職に従事していないとされており、将来の需給ギャップの解消に向けた介護人材の確保に向けては、新たに介護職に就く人材の確保と併せ、潜在有資格者の活用も大きな課題と認識をしている。

こうした中、国においては、離職した介護人材の呼び戻しを促進するため、再就職準備金の貸付制度を創設するとともに、来年度から、離職した介護職員が氏名・住所等を人材センターへ届け出る制度の運用が開始される。県においても、これらの制度を活用し、離職者情報の把握や、再就業を促進することにより、一人でも多く介護・福祉職場に従事いただくよう取り組んでいきたいと考えている。

Q;外国人介護職員養成研修の成果と課題、それを踏まえ、今年度はどのように取り組もうとしているのか

A;外国人介護職員養成研修は、介護人材の確保が課題となる中、多様な人材の新規参入を促進する方策の一つとして、平成27年度から開始した事業。県内の介護サービス事業者や外国人住民支援団体等のご意見もいただきながら事業内容を検討し、定住外国人を対象とした介護職員初任者研修と日本語研修に加え、研修受講や就労のための様々な支援を一体的に実施しているところ。

昨年度は定員19名の受講生のうち14名が研修を修了し、6月現在、うち6名が県内の介護の職場等で就労された。

この事業により、外国人の方に、介護職員初任者研修を修了して専門的な知識や技術を身につけ、利用者とのコミュニケーションや業務に不可欠な日本語の力をつけた上で、自信を持って介護の職場に就労していただくことができたと考えている。

修了に至らなかった方々の中には、家庭の事情などやむをえないものもございましたが、平日夜間中心の研修課程が受講生の負担になったという声も考慮し、今年度は、土日に集中的に開催して受講日数を減らし、受講生の負担軽減に努めている。

今年度の研修は、6月6日から、17名の受講生で開始をしたところ。一人でも多くの受講生が研修を修了し、介護の職場に就労できるよう支援を行うとともに、この事業を機に、多くの外国人の方に、介護の職場への就労を自らの選択肢として考えていただくことができるよう努めていきたいと考えている。

Q;外国人技能実習制度に関する法案が通れば、県内でも技能実習生を受け入れる事業所があるかと思うが、実施にあたっての課題と展望について

A;技能実習制度への介護職種の追加についは、国会で継続審議となっている技能実習法案に基づく新制度の詳細が確定した段階で、介護サービスの特性に基づく要請に対応できることを確認の上、新制度の施行と同時に職種追加を行うという手順で進めることとされている。

技能実習制度については、これまでから、長時間労働や残業代の不払い等の不正事案の発生などが問題となっていることから、今回の制度改正においては、新たな外国人技能実習機構の創設や、通報・申告窓口の整備など、監督体制の強化や技能実習生の保護が図られているところ。

更に、介護サービスの特性に基づく様々な懸念に対応するため、

① 介護が「外国人が担う単純な仕事」というイメージとならないようにすること

② 業務内容に応じた適切な処遇を確保し、日本人労働者の処遇・労働環境の改善の努力が損なわれないようにすること

③ 介護のサービスの質を担保するとともに、利用者の不安を招かないようにすること

この3点について、具体的な対応を図るとされているところ。

これらについては、今後、国において具体的な制度設計が進められることとなっていることから、引き続きその動向を注視し、県内の事業者団体等とも情報を共有していきたいと考えている。

Q;リハビリ人材の現状と課題について伺う

A;リハビリ人材の現状につきましては、本県の専門職の現状は、理学療法士約900人、作業療法士が約400人、言語聴覚士が約100人、合計約1,400人。 平成25年の人口10万人あたりのリハビリ人材は、全国の106.9に対し、本県は77.8でありまして、全国45位という少ない現状にある。

課題については、本県では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には約3,000人の専門職が必要というふうに推計をしており、今後、約1,600人の確保が必要と考えている。現在、県内では年間に約60名程度が増加をしていると状況だが、このままでは必要数の確保が困難。そのため、リハビリテーション専門職の養成・確保に取り組むことが喫緊の課題であると考えている。

Q;今後のリハビリ人材の育成確保について伺う

A;県では、現在、リハビリテーション専門職を中心とした医療福祉専門職の養成を行う大学等、高等教育機関の設置等を内容とする医療福祉拠点の整備に取り組んでいる。今年度内に公募型プロポーザルを実施するべく、準備を進めているところ。

また、リハビリテーション専門職の県内定着、県内誘導を図るために、資質向上やスキルアップの機会確保や、魅力ある職場環境づくりなどの支援方策等について検討していく。

Q;ロボットの導入状況について

A;県内の医療機関において、リハビリ用ロボットの導入をしているところは、現在、当部で把握している限りでは、県立成人病センターのみであります。なお、近畿圏内の医療機関においても、導入されているところは少ないと聞いております。

Q;現在のロボットの活用状況と、今後のロボット活用に向けての展望について

A;成人病センターでは、手術後や障害に対して身体的なリハビリテーションを効果的に行う目的でロボットを活用し始めたところ。今後の疾病の量的あるいは質的変化に対応したロボットの活用は、先ほど議員指摘のとおり、健康生活の復活に極めて有効有用。従って、これを臨床的に導入・展開する目的で、新たな活用に向けた臨床研究、高度人材の育成を進めるところ。

次に、ロボットの新たな活用としては、この度、政府提案をした「自立共生型リハビリテーション体制」の構築において、からだの健康のみならず、こころの健康づくりに、ロボットを重要な位置づけをとして展開をするところ。

今後、健康医療福祉部等と連携し、国の指導・支援を得ながら、取り組んでいきたいと考えている。

↓原文です。

これまでにも介護人材の確保と育成については、議会でも度々議論されてきたところでもあります。

国においては、介護離職ゼロをめざした働き方改革などが政策提示されていますが、厚生労働省によりますと、2025年の団塊世代が75歳以上を迎える頃に、滋賀県では、介護人材が25,000人必要とされており、今のままでいくと、約3,500人の需給ギャップが推計されているのが、現状です。

とはいえ、急速に進む高齢化に介護の現場は待ったなしの状態で、人手不足が続けば、職場環境の悪化ともなり、悪循環となります。

滋賀県が、安心して老いていくことのできる場となるには、糸賀一雄先生を始めとした障害福祉に関してのみならず、高齢者福祉といった福祉全般で福祉先進県といわれる体制づくりが求められるものです。

そこでまず、福祉人材の確保について、昨年の9月定例議会答弁において、三日月知事は、養成施設における福祉人材確保への支援をされる旨、答弁されました。これについて、現在の取り組みの現状と課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

次に、平成26年6月に、湖北地域にサテライトの介護・福祉人材センターを開設され、8月には、長寿社会福祉センターから草津駅前へと移設されてから、2年近くになろうとしています。

これまで週末にも開所するといった弾力的な運用もお願いしてきたところでありますが、これまでの成果と現状の課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

滋賀県では、全国に先駆けて、昨年度から滋賀県に在住する外国籍の方を対象に、外国人介護職員養成研修を始められました。研修は、仕事や家庭との両立、遠距離の通学の方もいらっしゃり、最後まで研修を受けるにはハードルが高かったと思いますが、それゆえに修了された方にとって大きな自信となったのではないでしょうか。

この研修は、日本語研修と事業所での実習などが関係各位の協力により、丁寧にされたことによって、外国籍の方にとって、職業選択の自由が拡がることとなりました。

まさに、人の力を活かす事業の一つといえますが、この外国人介護職員養成研修の成果と課題、それを踏まえ、今年度はどのように取り組もうとされているのか、健康医療福祉部長に、お伺いします。

また、現在、国においては、外国人技能実習制度の枠を介護の分野に広げる議論がされています。既に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案」と、入国管理法を改定して「介護」の在留資格を新設する「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」が提出され、継続審議となっています。

確かに、これまでの外国人技能実習制度については、実際の運用面で技能実習と必ずしもならない場合もあり、課題があったことは否めません。しかし、一方で、民間レベルでは、既にこれらの課題を踏まえた上で、介護業務が生命・身体に関わる業務であることから、専門性に加え、日本語によるコミュニケーションが十分に図られることが必要であるとして、受入れに向けた現地での日本語研修を含めた研修が始まっており、法案通過を切望されてもいるところです。

これまでの検討では、入国当初は、日本語検定N4レベルでよしとされ、その後、移行するには新しく設置されたN3レベルを取得とされていますが、現場の経験から、N3を標準とし、N1レベルの方も技能実習候補生として研修を現地で受けられていると仄聞しています。

今後、法案が通れば、県内でも技能実習生を受け入れる事業所があるかとは存じますが、実施にあたっての課題と展望について、健康医療福祉部長にお伺いします。

介護人材の確保、育成も重要ですが、出来る限り、自立して生活できる状態にすることが望ましく、そのためには、リハビリテーションの充実が求められます。

リハビリテーションの対象は、運動器障害、脳血管障害、循環器や呼吸器などの内部障害、摂食嚥下障害、小児疾患、がん、などきわめて幅広い領域に及んでいますが、昨今の認知症患者の増加に鑑み、認知症の方の摂食嚥下障害のリハビリなども重要となってきました。

現在滋賀県では、リハビリを担う、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が1400名ほどいらっしゃると仄聞していますが、現在リハビリ人材は充足していると言えるのでしょうか。現状と課題について、お伺いします。

また、2025年には、リハビリ人材が3000名程度必要とされています。現在、県庁前の医療福祉拠点構想では、リハビリ人材の育成確保の拠点としても考えられているようですが、ほぼ現状の2倍の人数にしていくために、今後のリハビリ人材の育成確保をどのようにしていこうとされているのか、併せて健康医療福祉部長にお伺いいたします。

脳血管障害は、一般に高齢者を対象に述べられることも多いですが、急病にかかる平成23年の救急搬送人員を疾病別にみますと、中等症の脳疾患や心疾患といった循環器系が成人、高齢者共に多くなっています。勤労者世代においては、「不規則な生活」「栄養バランスの偏った食事」「ストレス」の増加などの影響によってか、脳梗塞に罹患する方の増加がみられます。

救急医療体制の整備などにより、早期の処置によって一命をとりとめる率は、高くなっていますが、後遺症の課題があります。特に、働き盛りの世代については、人口減少する中で更なる勤労者の減少、将来の社会保障負担に鑑みても、より早く社会復帰して自立した生活を送って頂くことも重要となり、リハビリテーション体制の充実はどの世代にとっても重要になってきていると考えます。

このようなことに鑑み、ドイツでは、近年、日本で開発されたサイバーダインのロボットを用いた機能改善治療に対して、ドイツ法的損害保険(DGUV)により労災保険の適用が認められたと仄聞しています。

日本では、今年度から、神経・筋難病疾患に対する歩行機能を改善するロボットスーツに保険適用がされることとなりました。一部とはいえ、大きな一歩となったのではないでしょうか。

私も、今年、湘南ロボケアセンターと鈴鹿ロボケアセンタ―に寄せて頂き、脳から発信される微弱な信号を検知し、歩行などの動作を支援する装着型ロボットを体験させて頂きました。

現在、機能回復を支援するロボットの開発は、各企業でも活発となってきていますが、今後のリハビリテーション技術の向上と普及に期待を寄せるものです。

そこで、このような機能回復に寄与するロボットの導入も、リハビリ人材の育成確保とあわせて今後必要ではないかと考えますが、滋賀県内におけるロボットの導入状況について、健康医療福祉部長にお伺いします。

先日、成人病センターのリハビリテーションセンターに寄せて頂きました。多くの方が、理学療法士などによって、リハビリを受けていらっしゃいましたが、ここでは、今年2台のロボットを導入されています。先般の政府提案の項目の中でも、先進的リハビリテーションの構築として、ロボットについても触れられていますが、現在のロボットの活用状況と、今後のロボット活用に向けての展望を病院事業庁長にお伺いします。

最後に、身体機能のリハビリと共に、突然の病や事故により一部の機能が失われることにより、心理面でのサポートも重要と考えますが、心のリハビリについての現状や今後の取り組みについて、健康医療福祉部長にお伺いします。

 

一般質問;救急医療体制を巡る諸問題について
2016年6月16日

【救急医療体制を巡る諸問題について】

平成27年の県内救急出動件数は、61,028件。搬送人員は57,134人と、一日約167件出動。 高齢化と共に、高齢者の利用も増えていますが、急病理由の全体の約半数以上、成人の約70%が軽症とのデータも出ています。

この点、平成26年の総務省消防庁・厚生労働省の連名通知での調査によれば、重症患者に対する搬送先が決まらないとされる照会6回以上も全国2番目に低く、救命救急センターでの受入率も98.6%と、全国で6番目に高いことから、救急搬送においては、問題がないようにも思われます。(平成27年度 メディカルコントロール協議会における救急実施基準検証結果は、そのままでよしとされています)

しかしながら、平成26年の搬送人員約5,600人のうち、救命救急センターでの受入数は、約2万人で、そのうち重症以上が約3900人でした。

確かに、診療してみないとわからない、二次救急も担っていますが、救命救急センターは、救急搬送のみではありません。

救急搬送以外でも自家用車やタクシーなどで多くの方が診察を受けるため、平成21年度で11万人強の受入れ、その内、重症患者は2.8%となっており、改善が必要とされています。診療報酬改定で平成24年からは院内トリアージ(病院で重症度判定をすること)実施料が導入されましたが、現状で、日常で今まだ大丈夫だから、それでいい、のか?災害時の備えは日頃からであるならば、今の体制でいいのか?移送日の負担コストの課題があるにしても、民間救急や福祉・介護タクシーとの連携も必要なのではないでしょうか。

年々救急搬送が増える中、救急医療が崩壊する前に、滋賀県としてどうしていくか、消防を担う市町や関係各位と連携して、あるべき姿を追っていく事が必要と考えます。

そこで、救急医療体制を維持するためにも、適切な医療受診をどのようにしていくか、今回は主に、救急車の適正利用の側面から質問しました。

Q;共通ダイヤルによる救急医療相談センターの導入と課題について伺う

A;平成27 年7月時点で導入されているのは全国的には6自治体に留まっているという調査結果があり、全国的な広がりはこれからという状況であると認識をしている。
導入に当たっては、専門の相談員、特に医師の確保、小児救急電話相談♯8000 との連携、さらには運営費用の確保等、様々な課題があり、先行自治体の状況を十分、研究していきたいと考えている。

Q;#8000番の効果について

A;小児救急電話相談♯8000 番は、限られた小児科医や小児医療機関に負担がかかり、現行の小児救急医療体制の維持に支障が生じないよう、医療機関への軽症患者の集中を緩和しつつ、県民の皆さんが安心して子育てをしていただける環境整備を図ることを目的として実施している。

♯8000 番については、「救急医療ネットしが」や市町の乳幼児健診の際に配布していただいている冊子「赤ちゃんと子どもの応急手当て」さらに新聞広告等で啓発をした結果、平成25 年度には18,912 件であった相談件数が平成27 年には20,306 件と増加し、また相談件数を年少人口で除した♯8000 番の利用率について、本県は8.01%で全国第5位という実態。

また、相談の結果、119 番や医療機関への速やかな受診を薦めなかった割合が平成25 年度には80.0%であったが、27 年度には86.2%まで上昇し、小児科医や小児医療機関の負担軽減と現行の小児救急医療体制の維持に効果があったと考えているところ。

今後も、医療機関への軽症患者の集中を緩和しつつ、県民の皆さんが安心して子育てをしていただける環境整備を図るため、様々な機会を捉えて啓発を実施していきたいと考えている。

Q;♯ 8000番が効果を生んでいるように、一般向けの相談支援センターについて取り組めないのか、また、その体制について過去どのように検討がなされたのか

A;救急の体制については、県内の救急関係者等で構成するメディカルコントロール協議会で議論をいただいている。

#8000 番ができて、それ以外の大人の方等の救急対応の相談体制ができないのかという趣旨でご質問いただいたが、子どもの場合は自らの症状を上手く説明できないであるとか、朝まで待つことが困難である等様々な事情あるかと思う。

大人の場合は朝まで待てる場合や自ら判断ができる場合も含めて、子どもの場合とやや状況が違うのではないかなと私なりに思っている。具体的に今後、滋賀県においてどのような体制が望ましいのかということについて、この場で問題提起をいただいたということも、関係者との意見交換の中に含めて検討もお願いしていきたいと考えている。

Q;♯ 8000番は地域医療介護総合確保基金の対象事業となっているが、一般向けの相談支援センターについてこの基金の対象事業となるのか

A;例えば#7119 のような事業であれば、対象とならない。

Q;救急コールトリアージ(119番の時にする重症度判定)と、救急搬送トリアージ(救急車到着時での重症度判定)の取り組みの現状について伺う。

A;県内の消防局で実施しているところは、現在のところはない。指摘されたように、本来の救急業務を円滑に実施していくためには、不要不急の救急搬送の抑制をしていくことが大変重要。こうしたことから、各消防本部において、広報紙やホームページ等により救急車の適正利用を周知しているところ。

Q;転院搬送における病院救急車や民間救急及び福祉・介護タクシー等の利用における現状と課題について伺う。

A;本年3月31日付けで消防庁次長および厚生労働省医政局長から「転院搬送における救急車の適正利用の推進について」という通知があった。県内でも、緊急性が乏しいにも関わらず、遠方の医療機関へ、また人手の少ない土日・夜間に、あるいは診療所から病院への転院搬送に消防機関の救急車が使われる状況がある。病院救急車の利用においては、「搬送のための人員、例えば運転手、の確保が困難である」、「転院搬送に関する院内のルールが徹底されていない」といった課題がある。また、民間救急および福祉・介護タクシーが緊急性の乏しい転院搬送に利用できるということについて、医療関係者の認識が低いことが課題としてあげられる。

県では、国からの通知を受け、県医師会、県歯科医師会、病院協会長あて通知を発出し、緊急性の乏しい転院搬送に対しては、「医療機関が所有する病院救急車の活用すること」、また、「消防機関が認定する患者等搬送事業者、いわゆる民間救急の活用すること」を内容とする、救急車の適正利用をお願いしたところ。また、緊急性の認められない転院搬送や日常の医療機関の受診等には、福祉・介護タクシーの利用について検討いただくよう、県医師会、県歯科医師会、病院協会に対し、機会を捉えて要請をしていきたい。

 

↓以下、原文です。

私達が、安心な社会で暮らしていく上で、救急医療体制は重要なもののひとつであり、平成24年の滋賀県県政世論調査の結果によりますと、力を入れて欲しい分野として医療福祉分野が最も多く、その中でもがん対策に次いで、救急医療の充実が望まれています。

平成27年中の全国の救急自動車による救急出動件数は、消防庁の速報値によりますと、前年比6万6,247件増の605万1168件。搬送人員は前年比5万9962人増の546万5879人で、救急出動件数、搬送人員ともに過去最高となりました。

滋賀県でも救急自動車による救急出動件数は、前年比1574件増の61028件。搬送人員は前年比1161人増の57134人と、増加しており、1日に約167件救急車が出動し、約157名を病院へ救急搬送していることになります。

救急搬送増加の主な要因は、急病、一般負傷、転院搬送の順となっており、特に高齢の搬送者の占める割合が高くなっています。

もっとも、救急車の利用状況をみてみますと、そのうち、約半数以上が軽症であることから、救急車の適正利用に向けた取組みが必要といえます。

救急車の適正利用は、速やかに適切な医療機関へ搬送するという本来の救急業務を円滑に遂行するだけでなく、二次救急医療機関が、本来の救急患者の診療を滞りなくする上でも非常に重要な課題であると認識しています。

少し前になりますが、日本政策投資銀行の調査によりますと、小児のいる核家族世帯と成人および高齢者の単独世帯の合計が全世帯に占める割合と、救急利用率の関係を都道府県別にみると、対象世帯の構成割合の増加が救急利用率の増加に結びついている可能性が高いものと推察されています。滋賀県では、2010年と2035年で比較して単独世帯全般で増加しますが、特に高齢者の単独世帯が1.8倍になると予測しており、より救急利用率の増加が考えられるのではないでしょうか。

総務省消防庁ではこれまで、救急車の適性利用等のための広報活動や利用マニュアルの配布などを通じて、増加する救急需要への対応に努められていますが、高齢化の進展などにより、救急需要は今後ますます増大する可能性が高いことが示されています。

このような状況を踏まえ、消防庁では、平成23年度には「社会全体で共有する緊急度判定(トリアージ)体系の在り方検討会を発足させ、「家庭での自己判断」「電話相談」「119番通報」「救急現場」の各段階におけるプロトコル(手順)について検討されています。

そこで、軽症患者搬送の減少に向けて、まず「電話相談」についてお伺いします。

近年の全国的な救急出動件数の大幅な増加は、高齢化、核家族化の進行を背景とし、住民が救急要請すべきか自力受診すべきか迷った場合に119番通報するといったケースの増加が要因の一つであると考えられることから、受診可能な医療機関の情報提供に加え、より医学的に質の高い救急相談体制が求められています。

モデル事業実施地域においては、119番通報のうち、緊急度の高い通報以外の通報件数の減少、救急医療機関への時間外受診者数の減少及び救急搬送件数における軽症者の割合の減少がみられたと報告されています。

東京都の共通の短縮ダイヤル#7119を始め、全国の都道府県でも救急医療相談センターを設けているところもありますが、滋賀県では、救急医療ネットしがとして、各地域ごとに自動音声サービスで医療機関が案内されているのみです。

そこで、共通ダイヤルによる救急医療相談センターの導入と課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

また、滋賀県では、小児救急医療については、保健医療圏域によっては二次救急医療機関が初期救急も担っていることから、小児科医師に負担がかかっていることなどを背景とし、小児救急医の負担軽減を図るために、平成26年度からは、地域医療介護総合確保基金を利用して、小児救急相談について#8000を開設されています。

#8000の効果について、健康医療福祉部長にお伺いします。

次に、「119番通報プロトコル」について伺います。救急相談センターがない中で、119番には多くの電話がかかってきます。その中で、緊急度、重要度に合わせた取組みも始まっているところもあります。

先日、先駆けて救急コールトリアージに取り組まれている横浜市消防局に伺いました。横浜市では、救急救命の充実を通じて消防機関と医療機関の連携が進む中、救急車の適正利用に向けて、10年ほど検討された結果、119番通報時に緊急度に応じた救急体制のトリアージを導入されています。

救急コールトリアージの取組みの現状について、総合政策部長にお伺いします。

また、救急車の利用は、あくまでも救急利用目的となることから、緊急性を要しないなど目的に合致しない場合は、搬送しないということもあります。

この点、東京消防庁では、救急隊員により救急現場で緊急性が低いと判断された方に対し、自力通院を促す「救急搬送トリアージ」を平成21年から本格的に実施されています。昨年は、速報値で682名の方に対して救急搬送トリアージを実施し、492名72.1%の方に同意を得て、自力通院して頂いたと伺っています。

救急搬送トリアージの取り組みについての現状を総合政策部長にお伺いします。

次に、転院搬送についてお伺いいたします。

救急搬送のうち、転院搬送は約10%ほどを占めています。転院搬送については、在宅療養患者の状態が悪化した場合に、緊急性が高くないにもかかわらず、搬送手段として、救急要請したり、一度救急車で搬送して応急処置をした後、より適切な治療を行える医療機関に搬送するなど、適正とはいえない利用がされている場合もあるといわれています。2015年に全国消防協会が全国の消防本部を対象にしたアンケート調査によれば、78%が転院搬送に関して問題があると回答し、管轄区外への転院搬送、緊急性のない転院搬送などが挙げられています。

2006年に転院搬送ガイドラインをまとめ、ルールを定めた横浜市では、ガイドラインの検討がされた頃から、特に緊急性が低いと思われる病状固定患者の搬送が著しく低減し、特に転院搬送に関し、代表者氏名の署名捺印を求めるなど一定の手続きを踏むことにしたことで、不適切な転院搬送の要請に抑止効果を発揮したと伺っています。

消防庁と厚生労働省は今年3月末に初めて「転院搬送における救急車の適正利用の推進について」を全都道府県に通知しました。

医療機関の理解を求めると共に、搬送を必要とする患者の搬送の課題をどう解決していくかが、重要となります。病院救急車や、民間救急及び福祉・介護タクシーといった利用が考えられますが、現状と課題について、健康医療福祉部長にお伺いします。

 

新年を迎えて
2016年1月8日

新年を迎え、如何お過ごしでしょうか。私は、年明けて、神社での集まりや賀詞交換会に参加、4日から県庁での仕事も始まり、また慌ただしい日々を送っています。

県議としても二期目に入り、これまでの取り組みをより進めていくとともに、今年は草津から元気を発信するプロジェクトにも取り組みます。個人的には、スキルのブラッシュアップも中期計画で進めようと考えています。こころとからだの健康に留意しながらも、より良い滋賀を創っていきます。

今年から滋賀県も副知事が2名体制になりました。新たに就任された池永肇恵副知事は、県で2人目の女性副知事となります。西嶋副知事と共に会派室にいらっしゃった折、新年の写真を撮りました。滋賀の可能性を伸ばし、課題解決にしっかりとこれまで以上に取り組んでまいります。

7日からは、終日各部署の予算聴取が続きます。今年度の国補正予算や来年度事業に関する予算について意見交換しています。秋の各団体との意見交換、これまでの議会質問、委員会質疑などを踏まえ、様々な意見が出ています。

来年度は、総合戦略の実施年でもあり、常に滋賀の目指すべき姿を考え、それに事業がどのように結びつき、相互の連携をとっていくかを意識しながら、事業を確認していきます。

 

⑨流域治水事業について
2015年12月18日

ダムの本体工事が「凍結」となっている大戸川ダム事業を検証する幹事会が、10月30日、4年9か月ぶりに再開されました。ダムの目的が変わっていく中で、大戸川ダムの効果、今後について、現状とこれからについて、質問致しました。

Q;ダム検証とはどのような制度に基づき実施されているのか

A;ダム検証は、平成22年9月に国土交通大臣から、全国83のダム事業について、検証を進めるよう、地方整備局長等や都道府県知事に対して指示または要請があったものでご
ざいます。検証に当たりましては、平成10年度から実施されております公共事業の再評価の枠組みを活用することとされ、「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」に基づき、実施することとされております。

Q;ダム検証において「ダムを含む案が有利」となれば、すぐにダム本体工事は実施されるのか

A;このダム検証は、ダム事業の継続または中止の方針を検討するものであり、ダム本体工事の実施時期を定めるものではないと承知いたしております

Q;第2回大戸川ダム検証幹事会で提示された6つの治水対策案と大戸川ダム建設事業についてどのように検討・評価するのか

A;先般開催された第2回幹事会におきましては、ダムの代替案として6 案の淀川水系全体の事業費がそれぞれ、約3,900億円から6,100億円と示されましたが、ダムを含む淀川水系全体の事業費は示されておりません。次回会議では、ダムを含む全体事業費が示されたうえで、ダムの代替案とのコスト比較や、実現性、環境への影響などにより評価されるものと認識いたしております

Q;石居いしづえ橋上流部左岸において築堤・護岸工の河川改修工事が施工されており、地先の安全度は高まると考えられるが、現在の河川改修工事の進捗状況と、河川改修後の石居いしづえ地先で想定される浸水深について伺う

A;まず、河川改修工事の進捗状況です。改修予定区間の4.5キロメートルのうち、最も流下能力が小さい石居いしづえ橋ばし上流の左岸側において、河川を拡幅するための新しい堤防の設置を、ほぼ完了いたしております。次に、河川改修後、想定される浸水深についてでございますが、10年に1回程度発生する洪水においては、現状では最大3m程度の浸水が発生いたしますが、河川改修後では最大2m程度の浸水となります。200年に1回程度発生する洪水におきましても、河川改修後では、浸水深は5mを下回るものの、依然として浸水は残ると想定されております。

Q;大戸川ダムが設置される場合、ダム放流により水量が長期間安定化して流れるため、古川沿川の内水氾濫の浸水時間は長くなるのではないかと予測されるが、知事の所見を伺う

A;大戸川ダムの洪水調節の方法は、毎秒280トンの定量放流として設定されております。洪水時には、ダムによる洪水調節効果により、大戸川の流量が低減され、古川沿川の浸水深は浅くなることから、浸水範囲は縮小されます。しかし、洪水の後には、ダムの放流が続くことから、一部農地では浸水時間が長くなると想定され、このことが課題であると認識しております。

Q;大戸川ダム建設後において、200年確率降雨があった場合の想定浸水深を検証する必要はないのか

A;大戸川沿川への大戸川ダムの効果を定量的に評価するため、ダム建設後における地先の安全度マップを作成する必要があると認識しており、現在作成しております。できるだけ早い時期に作成できるよう努めてまいりたいと存じます。

原文です↓

この項のはじめに「大戸川ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」の第2回幹事会の開催について質問します。

ダムの本体工事が「凍結」となっている大戸川ダム事業を検証する近畿地方整備局と関係自治体(滋賀県や京都府など7府県市)の会議が10月30日、4年9カ月ぶりに再開されました。近畿地方整備局が治水対策とし提示した案は、淀川本川と大戸川での河道掘削、大戸川から瀬田川へ放水路建設、既設2ダムの嵩上げ、雨水貯留施設や雨水浸透施設を設置する案などで、概算事業費は約3900億~6100億円とする6案が提示されました。

また、大戸川ダムの総事業費を点検した結果、県道付け替え工事の計画変更に伴う増額や工事延期に伴う事務費の増額など約82億円を増額し、残事業費を約478億円、総事業費約1162億円となるとの報告もありました。

次回以降の会合で、ダム事業を含めて各案のコストや安全度などを比べ、ダムの継続か中止かの結論につながる対応方針をまとめるとのことです。そこで、大戸川ダム事業検証に関して

①そもそもダム検証とはどのような制度に基づき実施されているのか。

②ダム検証において「ダムを含む案が有利」となれば、すぐにダム本体工事は実施されるのか。

③     2回大戸川ダム検証幹事会で提示された6つの治水対策案と大戸川ダム建設事業について、どのように検討・評価されるのか、伺います。

次に、滋賀県は、内水氾濫も考慮した浸水予測「地先の安全度」を県下一円に有していますが、2013年(平成25年)台風18号による被害を踏まえ、大戸川ダムにより、どのような効果があるのか、県独自の検証結果について質問いたします。

平成25年台風18号に伴う大雨により最も広範囲に浸水被害を受けた石居橋上流部石居地先には、一級河川大戸川と一級河川天神川の間に、普通河川古川が合流しています。この古川は川底が大戸川と連続している構造となっていることから、大戸川の水位があがると、古川から大戸川への流入が困難となり、さらには大戸川の流水が古川に逆流します。そのことから、大戸川の水位上昇により内水氾濫が発生し、県の公表している地先の安全度マップでも、大雨が降った場合に想定される浸水深は最大5m程度の地先となっています。現在、④石居橋上流部左岸において築堤・護岸工の河川改修工事が施工されており、地先の安全度は高まると考えられますが、現在の河川改修工事の進捗状況と、河川改修後の石居地先で想定される浸水深について伺います。

また、⑤大戸川ダムが設置される場合、ダム放流により水量が長期間安定化して流れるため、古川沿川の内水氾濫の浸水時間は長くなるのではないかと予測されますが、知事のご所見をお伺いします。

最後に、我が国における河川整備の当面の目標と浸水警戒区域の指定について質問いたします。現在、日本の河川整備は、小河川では10年確率降雨の洪水を、大河川ではおおむね30年から50年確率降雨の洪水を安全に流下させることが当面の目標となっています。今年9月の鬼怒川水害をふまえ、我が会派が9月定例会議の代表質問において指摘したとおり、河川整備は今後も計画的に実施していくことが重要である一方で、河川整備にも限界があることを再認識すべきと考えています。

現在進めている河川整備が終わったとしても、鬼怒川で起きたような河川整備の規模を上回る雨が降る可能性は否めないのです。国土交通省が平成27年1月に公表した「新たなステージに対応した防災減災のあり方」でも指摘されているとおりです。本県においては、こういった国の方針を先取りし、流域治水条例を制定・施行しておりますが、流域治水条例では、200年確率降雨において3m以上の浸水が予想される区域を踏まえ、浸水警戒区域の指定を行うことができる旨の規定があります。⑥大戸川ダム建設後において、200年確率降雨があった場合の想定浸水深を検証する必要はないのか、知事にお伺いします。

また、⑦日本における治水事業の当面の目標が、おおむね30年から50年確率降雨の洪水を安全に流下させることである中で、どのような洪水からも命を守るためには、ダムがあってもなくても流域治水の取り組みが必要となると思いますが知事のご所見をお伺いし、質問を終わります。

 

⑧これからの滋賀県農業の展望について
2015年12月14日

先般、TPP大筋合意による対策大綱が発表されました。滋賀県は、主要6品目について、このまま何もしないと40億円の影響とされております。私としては、先駆けて、県内農蓄水産業の現状調査として、県内農家、外来魚駆除、水草除去、畜産農家をまわり、また海外展開含めた支援について活動してきました。現在の認識は、経営能力の向上、販路開拓に向けた戦略的展開などが今後の課題と思っています。

Q;「しがの農業・水産業新戦略プラン」の総括と滋賀県農業・水産業基本計画が目指すものについて伺う

A;プランの総括といたしましては、大きく4点の認識をいたしております。
1つ、担い手については、集落営農組織の法人化が進み、新規就農者についても目標数を確保できたが、定着率が課題であること。

2つ、農地の利用集積については、十分に進捗していない状況にあり、農地中間管理機構等の活用が必要であること。

3つ、消費・流通面については、地産地消の取組が進んでいる一方で、県産農畜水産物を県外に発信し、ブランド化をさらに推進することが必要であること。

4つ、環境こだわり農産物については、作付面積が伸び悩んでおり、「みずかがみ」をはじめとする環境こだわり米の作付推進とPR強化が必要であること。

このような成果と課題を認識しているところです。
次に、プランの残された課題や農政改革、TPPの大筋合意などを新たな課題と踏まえ、策定中の滋賀県農業・水産業基本計画では、次のような方向性を示すこととしております。
1つ、担い手への農地利用集積の促進。

2つ、米の安定取引の促進、近江牛の生産基盤強化。

3つ、6次産業化、農商工連携、観光事業者との連携による経営の多角化の促進。

4つ、地理的表示保護制度の積極的活用により、県産農畜産物のブランド力の強化やジェトロの誘致など輸出拡大。

5つ、農業水利施設の効率的かつ計画的な保全更新対策の推進をはじめ、生産基盤の着実な整備、など、産業として競争力のある農業と地域の活性化を目指してまいる所存でございます。

Q;県として、どのように具体的に取り組んでいくのか伺う

A;議員ご指摘のTPPの農業への影響につきましては、米では約18億円、牛肉では約9億円の生産額が減少し、本県への影響が大きいと考えられる6つの品目で約40億円が減少すると試算しております。このため、今後の具体的な取組として、米では、「みずかがみ」の特Aを取得し、県内外の需要を切り拓く滋賀ならではの特色ある米づくりを推進してまいる所存です。近江牛では、ブランド力強化と生産基盤拡大による増頭対策、さらにはインバウンドなど消費拡大対策を併せて実施してまいりたいと考えております。その他の品目におきましても、生産が持続的に発展していくための「守り」の支援策とともに、経営体質強化のための「攻め」の支援策に取り組んでまいります。
これら取組を実施するに当たりましては、国の大綱に盛り込まれた施策内容を分析し、十分に活用するとともに、今後の国の動きを注視し、市町や関係団体、生産者等現場の声を聴きながら基本計画に基づいて着実に実施してまいります。

Q;循環などを重視した農業水利システムの構築について、知事の見解を伺う

A;農業水利システムは、農業用水を安定的に供給するとともに、生活用水などの多面的な機能も県民に提供しており、本県農業を支える重要な施設であります。農業水利施設の整備にあたっては、環境との調和に配慮しながら進めておりまして、これまでから、内湖やヨシ等の環境保全機能に着目した水質対策や、農業排水を再利用する循環かんがい施設、小規模な反復利用施設の整備とともに、これらの施設の適正な維持管理などに、農家や地域住民の方々とともに取組んでいるところです。
本県の農業水利施設の多くは、整備後30 年以上が経過しており、老朽化による突発事故が頻発しており、計画的な保全更新対策が喫緊の課題となっております。その更新にあたっては、今般「琵琶湖の保全及び再生に関する法律」が制定されたことを踏まえ、地域の実情に応じて、

1つ、水田からの排水を抑制する「発生源対策」。

2つ、排水を再び用水として利用する「再利用対策」。

3つ、ヨシ等の自然浄化機能を活用する「浄化対策」をうまく組合せた循環型・節水型の農業水利システムの確立に努めてまいりたいと考えています。
このことにより、本県の基幹産業である農業のさらなる発展を図り、農村集落の風土、文化を次世代に継承してまいります。

Q;滋賀食肉センターの今後の対応について、知事の所見を問う

A;滋賀食肉センター経営研究会中間報告においては、経営改善は、法人自らの収支改善策や役員構成の見直しをはじめとする法人のガバナンスの強化等の自助努力によることを基本とし、県は単なる収支差額の補てんはすべきではないとされております。一方、公益性の高い取り組みに要する経費や、施設の更新に要する経費等、合理的な範囲の公的支援についてはやむを得ないとされております。また、肉用牛の増頭対策や、PR等の消費拡大策についてもその重要性が指摘されております。
県としては、この中間報告に沿って、食肉公社および食肉市場に対し、自主的に改善策を検討するよう、すでに働きかけているところであり、同時に、センターへの支援策や増頭対策等を検討しております。センターの経営問題に対する今後の対応としては、県民の皆さんの御理解を得られるよう、改善すべき部分についてはより一層の改善を求め、支援すべき部分については支援するという姿勢で経営改善を果たし、ひいては県民の誇りである近江牛ブランドをしっかり守っていきたいと考えております。
また、議員ご指摘の「近江牛」輸出の取組みについてでございますが、滋賀食肉センターでは、直近の平成26年度にはシンガポール等、5か国・地域に対して356 頭を輸出す
るなど順調に実績を伸ばしており、今後、取扱量の拡大に取り組んで参りたいと考えております。一方で、米国等、更なる輸出施設認定の拡大については、新たな費用や負担が必要となることが多く、まずは、センターの経営改善に最優先に取り組む必要があることから、費用対効果を十分に検証する必要があると考えております。

原文です↓

去る10月5日にTPP交渉の大筋合意がなされ、現在徐々にではありますが、その具体的な内容が明らかになってきました。今回の大筋合意が衆参両院の決議の趣旨を踏まえたものであるのかについては、年明けの国会での議論を待つといたしましても、現時点において国産米の価格下落など本県農業への影響は避けられない見通しであり、農家をはじめ農業関係者は大きな懸念を抱いているところです。加えて、農地中間管理事業の実施や経営所得安定対策の見直し、減反廃止などの米政策の改革など、国の農政改革が進展していく中で、このような新たな課題にどのように対応し、滋賀の農業を守り、次の世代に引き継いでいくのか、まさに正念場を迎えています。

11月25日には、総合的なTPP関連政策大綱が発表され、農林水産関連の3000億円台の補正予算対応の検討や、農産品の輸出拡大策などが盛り込まれるようですが、まだまだ不透明な部分も多く、政府が目指す「攻めの農業」の方向性も示されたとは言えない状況です。 ①こうしたことを踏まえて、これまで進めてきた「しがの農業・水産業新戦略プラン」の総括と現在策定中の「滋賀県農業・水産業基本計画」が目指すものについて伺います。

 TPPに関連して、今回の大筋合意や政府の示した政策大綱を踏まえて、滋賀県としても農業への影響の把握や分析に取り組み早期に対応策を講じなければなりません。11月20日には副知事を本部長とする対策本部が起ち上げられましたが、職員だけでなく、専門家の知見を得ながら、正確な影響の分析をすることが必要です。また、TPPから滋賀の農業を守っていくためには、現在見直しをされている経営所得安定対策をもう一度充実させ、活用することも重要と思われます。TPP締結により安価な外国産米が輸入され、国産米の価格が下落しても、品質の良いしがの環境こだわり米、とりわけ独自の品種として生み出された「みずかがみ」などの高付加価値化やブランド化を進めることにより、TPPの影響を最小限に抑えることも可能だと思います。②  こうした状況も踏まえて、県として、どのように具体的に取り組んでいくのか伺います。

 滋賀県では、これまで農業水利施設の適切な保全対策や魚のゆりかご水田により、琵琶湖と共生する環境こだわり農業が推進されてきました。このことに関しては、現在「世界農業遺産」の認定を目指す取り組みも進めようとされているところです。滋賀の農業は、琵琶湖などの環境と調和する取り組みによって県内外の高い評価を得てきましたが、琵琶湖保全再生法の制定を契機に、今後、琵琶湖への負荷を軽減する循環などを重視した農業水利システムをしっかり構築していくことが滋賀県農業のさらなる発展につながると思いますが、③このことに対する知事の見解を伺います。

TPP締結により牛肉や豚肉は関税が大幅に引き下げられ、輸入牛肉や豚肉との競合により、全体価格が下落するなど、滋賀県においては、近江牛などへの影響も懸念されるところです。こうした中で、現在、近江牛をはじめとする県唯一の食肉流通拠点である滋賀食肉センターの経営問題が深刻な状況にあります。建設当初予定していた頭数が確保されない中で、累積赤字を解消し、健全な運営を目指すことは、近江牛の輸出拡大も含めて喫緊の課題です。これまで取り組みを進めながらも実現されていない対米輸出食肉を取り扱う「と畜場」の認定についても、再度取り組む必要があるのではないでしょうか。先般、有識者による滋賀食肉センター経営研究会の中間報告もなされたところですが、④県として運営補助をするのかの検討を含め、今後の対応について知事のご所見を伺い、次の質問に移ります。

 

 

⑦女性の活躍推進について
2015年12月11日

今年秋に、いわゆる女性活躍推進法案が制定されました。今後の女性活躍を進めるにあたり、計画策定が努力義務である中小企業が多い滋賀県としてどう進めるのか、そもそも滋賀県の労働環境はどうか、男女の意識調査はどうか、女性の県政への参画などについて、質問しました。

女性経営者フォーラム始め、起業塾なども各地で活発に開催されるようになり、元気な女性に私自身、エネルギーもらっています!

Q;滋賀県庁で策定を進めている女性の活躍推進に向けた特定事業主行動計画では、どのようなことを主眼に策定しようとしているのか

A;この計画は、平成27 年11 月20 日に告示されました国の「事業主行動計画策定指針」に基づきまして、各任命権者が策定することとなっておりまして、女性職員の採用から登用に至るあらゆる段階についてその状況を把握、分析し、課題に応じ、計画期間、数値目標、取組内容および実施時期を定めることとされております。

本県におきましては、法律に先駆けまして、ご紹介いただきました「CARAT滋賀・女性・元気プロジェクト」における県庁の率先行動として、今年3月に、「女性職員の活躍推進のための取組方針」を策定したところでございます。この方針では、目指す姿を「女性職員も男性職員も ともに いきいきと活躍できる県庁」としておりまして、このため、意思決定に関わる管理職への女性職員の登用を推進するとともに中長期的な視点に立った育成を行うこと、誰もが能力を発揮し活躍できる環境づくりに向けた取組を進めること、といたしております。
今回の特定事業主行動計画を策定するに当たりましては、この方針を踏まえまして、法律や国の策定指針に沿って、本県の女性職員がよりいきいきと県政のあらゆる分野で活躍できるような行動計画としてまいりたいと存じます。

Q;中小企業での女性活躍を進めるにあたっての課題をどのように捉えているのか。また、今後、どのように進めていかれるのか

A;県では、中小企業における女性の活躍推進の課題といたしまして、一つ目に経営者や職場のマネジメントを担う管理職の理解と意識改革。二つ目に、働く女性自身の資質向上と意欲高揚。三つ目に、女性が働き続けられる環境整備の3点に注目をしております。
これらの3つの課題に対応するため、経営者・管理職を対象としたセミナーや企業で働く女性のキャリアアップを支援するセミナー、女性の継続就労を促進するため、結婚前や育児休業からの復帰前といった女性のターニングポイントに焦点を絞り、キャリアビジョンを描くためのセミナーを開催しております。

また、女性活躍推進法に関する理解を深めていただくため、来る12月14日に滋賀労働局との共催で女性活躍推進法に関するセミナーも開催させていただくところでございます。
労働局、経済団体、労働団体などとの連携を深めながら、今後も引き続き、経営者・管理職の理解と意識改革、働く女性自身の資質向上・意欲高揚、継続就労に向けた取組を進めてまいります。

また、中小企業における女性活躍推進の一層の気運醸成を図るため、本年6月に創設いたしました女性活躍推進企業認証制度やイクボス宣言企業登録のさらなる周知、経済団体等と連携した働きかけ、認証企業・イクボス宣言企業における取組の好事例の発信を積極的に行ってまいりたいと存じます。

Q;労働時間などの労働基準法違反の状況と、それを踏まえ、県内企業の労働環境改善のために、どのように取り組まれていくのか伺う

A;まず、労働時間などの労働基準法違反の状況につきましては、本年6月、滋賀労働局が1,830事業場に対して実施した「平成26年の労働基準関係法令に関する監督指導の実施結果」を公表しているところです。この実施結果では、時間外労働・休日労働に関する協定いわゆる「36サブロク協定」を締結し労働基準監督署に届け出ることなく、法定労働時間を超えて労働させている事案や、36サブロク協定の限度時間を超えて時間外労働を行わせている事案などの「労働時間・休日」に関する違反件数が、424件、違反率23.2%となっております。
これまで県においては、ワーク・ライフ・バランスを推進するため、平成20年6月に、行政・労使などで構成する「仕事と生活の調和推進会議しが」を立ち上げ、仕事と生活の調
和の実現に向けた共同アピールや、11月を仕事と生活の調和推進月間と定めるなど重点的に啓発を進めてきたところでございます。また、本年3月に、県、滋賀労働局、連合滋賀、滋賀経済産業協会で構成する「雇用推進行労使会議チャレンジしが」におきまして共同宣言を行い「女性の活躍促進」と「働き方改革の推進」を最重点課題として、緊密に連携しながら取り組むこととしたところでございます。
今後におきましても各企業における、長時間労働の見直しなどの「働き方改革」を推進するため、企業訪問や労務管理セミナーなどの啓発活動を通じて、ワーク・ライフ・バラン
ス取組企業1,000社を目指し、企業の労働環境改善が図られるよう一層の支援に努めてまいりたいと存じます。

Q;県民意識の現状、および今後どのような施策を進めていくのか伺う

A;平成26 年度「男女共同参画社会づくりに向けた県民意識調査」では、固定的な性別役割分担意識について調査しておりまして、「男性は仕事をし、女性は家庭を守るべき」
という考え方について、「同感する」割合は41.2%、「同感しない」割合は53.2%となっております。「同感しない」割合は、平成18 年度調査では46.8%、平成21 年度調査では46.2%と50%に達しない状況でありましたが、平成26 年度調査では50%を超え、徐々に意識に変化がみえます。
しかしながら、「同感する」割合は依然4 割を超えている状況でございまして、固定的な性別役割分担意識の解消は十分には進んでいない状況と考えております。
また、この意識を男女別にみると、男性は「同感する」割合が高く、女性は「同感しない」割合が高くなっており、男女で意識の違いがある状況となっております。固定的な性別役割分担意識の解消は、生き方や働き方についての男女の希望の実現につながるとともに、働きたい女性が働くことができることで、生活基盤の安定や様々な経済リスクへの対応にもつながるものであり、男女がともに責任を分かち合いながら、ともに支え合える男女共同参画社会の実現に向けて、最重要課題と認識しております。
先月、男女共同参画審議会から答申をいただいた次期滋賀県男女共同参画計画におきましても、固定的な性別役割分担意識の解消を重点推進目標に掲げ、取り組むことが求
められているところでございます。今後は、早期からの男女共同参画教育など、年代や対象に応じた効果的な啓発に努めるとともに、特に男性の意識を変えることが鍵と考え、私を含め、男性の意識改革に向けた啓発・広報にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。

Q;女性人材リスト活用の状況と、地域で活躍する女性の発掘や県政への参画推進について伺う

A;女性人材リストは、各分野で活躍している女性の情報を幅広く収集し、提供することにより、各種審議会等への女性の登用等の促進を図ることを目的に、平成6年から「女性有識人材情報事業」として実施しているもので、学識経験者や専門的な知識、技能を有する方などが登録されているところでございます。平成6年当時から比べると、インターネット環境が整備されるなど、女性人材情報を取り巻く環境は大きく変化していることから、平成26 年度の活用は2件となっております。
委員ご指摘のとおり、地域で活躍する女性の発掘や県政への参画推進については、女性の活躍推進の観点から大変重要と考えており、女性活躍情報誌「CARAT滋賀」の発行などを通じて、地域で様々なチャレンジに取り組む女性を発掘・発信するほか、全庁的に審議会等の委員公募を推進するなど、取組を進めてきたところでございます。
また、県立男女共同参画センターにおきましては、男女共同参画の拠点施設として、女性のチャレンジシンポジウムなどネットワークづくりにも取り組んでいることから、今後はこうしたネットワーク等を活用し、県政に関する情報も提供しながら、人材の発掘に努め、地域で活躍する女性の県政への参画をさらに広げてまいりたいと存じます。

原文です↓

男女共同参画社会基本法制定後16年を経過しているものの、方針決定への女性の参画が十分に進んでいる状況にあるとは言えない中、今年の9月4日、女性が、職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するため、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が公布されました。 これにより、来年の平成28年4月1日までに、国や地方公共団体、労働者301人以上の民間事業主は、女性の活躍推進に向けた事業主行動計画の策定などが新たに義務づけられることとなり、滋賀県庁でも特定事業主行動計画の策定を進められているところです。そこで、まず、①滋賀県庁の特定事業主行動計画ではどのようなことを主眼に策定されようとしているのか、お伺いします。

しかし、一方で、滋賀県内の状況をみてみますと、県内事業所のほとんどを占める労働者300人以下の事業主は、事業主行動計画の策定は努力義務となります。中小規模の企業の従業者数で見ますと、「製造業」「卸売業・小売業」の順で、全体の5割近くを占めており、特にこれらの分野で女性の活躍が望まれるところです。これまで「CARAT滋賀・女性・元気プロジェクト」を進めてこられましたが、②中小企業での女性活躍を進めるにあたっての課題をどのように捉えているのか。また、今後どのように進めていかれるのか、お伺いします。

 先般、来年度からの滋賀県男女共同参画計画の策定に向けて協議されてきた男女共同参画審議会の答申では、女性の就業率や管理職に占める割合など4つの重点推進目標値が示されました。滋賀県は、既にご承知のように25歳から44歳の年齢階級における女性の労働力率が低く、全国と比較してM字カーブが深い構造となっており、正社員として働いても一度退職し、その後非正規社員等で働くと、キャリア形成も難しくなっています。また、一般には、女性活躍推進の前提として、長時間労働も課題の一つと言われています。特に、長時間労働は、女性活躍推進以前に、過労死など心身への影響もあることから、ワーク・ライフ・バランスの充実を図るなど、男女ともに働きやすい職場環境の整備が求められます。③  そこで、県下における労働時間などの労働基準法違反の状況と、それを踏まえ、県内企業の労働環境改善の為に、どのように取り組まれていくのか、お伺いします。

平成26年度の配偶者暴力相談支援センターでのDV相談件数は802件で、このうち、786件、98%が女性からの相談となっています。特に、児童虐待の防止などに関する法律第2条第4項では、子どもと同居する家庭における配偶者に対する暴力が児童虐待と定義されるなど、DVが子どもに与える影響も心配されています。私も個人的に県民の方からDV等に関する相談を受けることがありますが、このような状況の背景には、「男性は仕事をし、女性は家庭を守るべき」といった、高度経済成長期を通じて形成されてきた固定的な性別役割分担意識、性差に対する偏見や慣行といった一人の人間としての人権尊重の意識が低い点などが影響しているのではないかと推察いたします。そこで、昨年男女共同参画社会づくりに向けた県民意識調査をされましたが、④県民意識の現状についてどう分析され、また今後、どのような施策を進めていくのかお伺いします。

県政における女性の活躍推進の中で、審議会等における女性比率向上もこれまで議会で度々議論されてきましたが、メンバーのほとんどである団体代表が男性である場合が多く、その点が課題だとされてきました。より多くの女性に、審議会に参加していただくためにも、各団体に委ねるだけでなく、県として工夫していくことが大事なのではないでしょうか。まだまだ審議会に参加頂く女性の方が一部になっている現在、女性人材リストなどを活用し、地域で活躍されている女性が審議会など、県政に参加していただくことが大切ではないかと考えます。そこで、⑤これまでの女性人材リスト活用の状況と今後地域で活躍する女性の発掘や県政への参画推進に向けて、どのように取り組んでいかれるのかお伺いし、次の質問に移ります。

 

 

⑥中小企業・経済政策について
2015年12月9日

全国的にもそうですし、滋賀県内でも事業者数、従業員数をみても、ほとんどが中小企業であり、どういった経済政策をするのか、これまでの意見交換を含め、今回は全体の状況と小規模事業者に対する支援として、条例の改正について、質問しました。

Q;滋賀県の中小企業の現況について、どのように分析しているのか伺う

A;県が実施し、10月30日に公表いたしました景況調査の7月から9月期の結果において、業況を示しますDI値は、大企業がプラスの2.4であるのに対しまして、中小企業では、前期4月から6月期と比較して改善傾向が見られるものの、マイナス8.8となっております。また、中小企業の10月から12月の業況見通しについてのDI値は、マイナス幅が拡大する状況となっているほか、多くの企業が「需要の停滞」や「ニーズの変化への対応」、「従業員の確保難」などを経営上の課題とされているところでございます。
こうした状況から、県内の中小企業の状況は、大企業と比較すると引き続き厳しい状況にあると認識いたしております。

Q;中小企業の体力を強化する支援について、どのように考えているのか伺う

A;こうした厳しい経営環境の中で中小企業の体力強化を図るためには、資金繰りの改善はもとより、営業力や販売力の強化が大変重要であると認識しております。このため、今年度の制度融資において、経営基盤の弱い小規模企業の資金繰りを支援するため、経営支援資金に小規模企業者特別枠を創設し、10月末現在で45件、貸付金額1億1,632万円を利用していただいているところでございます。また、金融機関に対して、円滑な資金供給とともに、販路開拓や経営改善計画の策定、返済計画の見直しなど、経営課題に応じた解決策の提案を通じ、中小企業者の経営支援に協力いただくよう毎年要請しているところです。
今後も経済動向を注視し、商工関係団体の経営指導員等とも連携を図りながら、中小企業の前向きな事業展開の支援に重点を置き、地域に根差して事業活動を行う小規模企業に寄り添った伴走型支援を強化してまいりたいと存じます。

Q;小規模企業への支援に向けた条例改正について、知事の所見を伺う

A;小規模企業への支援に向けた条例改正についてでございます。本県において、小規模企業の占める割合は、86.7%を占めており、小規模企業は、地域の経済や社会の担い手として、生産や消費活動、さらには雇用や地域づくりの面で、大変、重要な役割を果たしていただいております。このため、県では、平成25年4月、「滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例」を施行し、中小企業の活性化に全庁を挙げて精一杯取り組んでいるところでございます。
このような中、昨年6月、小規模企業を中心に据えた新たな施策の体系を構築すべく、小規模企業振興基本法が制定され、小規模企業について、中小企業基本法の基本理念である「成長発展」のみならず、技術やノウハウの向上、安定的な雇用の維持を含む「事業の持続的発展」が位置づけられたところでございます。また、去る10月には、商工会議所連合会をはじめとする3団体より、小規模企業の更なる振興に関する要望をいただいたところでございます。
県といたしましては、小規模企業振興基本法の趣旨を踏まえ、県内企業の8割以上を占める小規模企業がさらに活性化することにより、地域経済が発展していくよう、現行条例の改正について、検討を進めてまいりたいと考えております。

原文です↓

いわゆるアベノミクスは、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」により経済拡大を図り、経済成長と雇用を生み出して、強い日本経済をつくることを目的とする政策でした。しかし、内閣府が11月16日発表した7~9月期GDP速報値によると、年率換算0.8%のマイナス成長で、4~6月期の同0.7%マイナスに続いて2四半期連続のマイナスに陥っており、「景気回復の動きが足踏みを続けている」状態が続いているとエコノミスト等から指摘されています。円安効果などで、企業収益が過去最高水準になっている一方で、賃上げや設備投資の伸びは小さく、企業の内部留保や手持ちの現金・預金が増える傾向にあります。

政府は、昨年4月の消費税率引き上げ以降、GDPの6割を占める個人消費の低迷が続いていることから、2020年ごろにGDP600兆円を実現するために「企業の内部留保をもっと賃上げに使うべきだ」として20年代半ば頃までに最低賃金を時給1000円にするとの目標を打ち出しました。こうした中、滋賀県内企業の99.8%を占める県内中小企業の動向が、今後の滋賀経済を左右するものと考えます。

まず、滋賀県の経済動向について伺います。

商工中金が行っている『中小企業月次景況観測』によりますと、全国の「2015年10月の景況判断指数は48.7となり、9月(49.0)から0.3ポイント低下した。指数の低下は2ヵ月ぶり。製造業の景況判断指数は前月比横ばいの48.1となったが、非製造業が前月比0.6ポイント低下の49.1と落ち込んだことが響いた。2015 年11 月(予測)は49.5。予測値としては3ヵ月ぶりに景況感の「好転」「悪化」の分岐点である50を下回り、先行きの期待は弱まった。中国をはじめとした海外経済の減速が背景にあるとみられる。このことから、2015年9月の調査結果は「中小企業の景況感、改善期待続く」としていましたが、10月の調査結果は「景況判断指数、横ばい推移」としています。①  滋賀県の中小企業の現況について、どのように分析しておられるのかお伺いします。

次に、中小企業の支援について伺います。

日本銀行および各金融機関が属する協会のデータによると、昨年3月の預貸率は、都市銀行64.8%、地方銀行70.3%、第二地方銀行73.3%、信用金庫50.3%、信用組合52.2%、でした。ここ10年間の推移を見ても、地方圏における預貸率の低下が顕著となっています。また、中小企業が民間金融機関から借り入れを行う際に、信用保証協会がその借り入れに保証する信用保証制度を活用する率を見ると、平成25年度には100%保証と言われるセーフネット保証が18.8%まで落ち込んでおり、一方で金融機関が20%のリスクを負担する責任共有保証の割合が75.3%まで上昇しています。滋賀県でも、金融機関の預貸率は約60%であり、中小企業への貸出金額は増加しているものの、滋賀県が金利の一部を補填する制度融資は減少傾向にあると仄聞しております。資金繰りをはじめ、経営環境が厳しい中小・零細企業の状況を改善する手立てが必要ですが、②中小企業の体力を強化する支援についてどのように考えておられるのか伺います。

次に、小規模企業への支援に向けた条例改正について伺います。

我が会派は、先月、県内の商工会連合会や中小企業団体中央会、中小企業家同友会、建築組合、バス協会などの経済団体からヒアリングを行い、組織強化支援や地域ブランド構築への支援、地元企業育成の観点からの分離・分割発注の推進、若年人材の確保や専門技術職活用への支援等について、意見交換をさせていただきました。それらを踏まえますと、滋賀県では昨年より小さな企業応援月間などの取組をされてきましたが、より小規模事業者に対するきめ細かな施策が必要と考えます。昨年6月に成立しました小規模企業振興基本法を踏まえて、③滋賀県が制定した「滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例」に小規模企業の定義づけと「小規模企業の事業の持続的発展」を位置づけてはどうかと考えますが、知事の所見を伺い、次の質問に移ります。

 

⑤障がい者施策について

チームしが県議団では、共生社会しがを創るため、各地へ寄せて頂いています。今回は、来年障がい者差別解消法の施行があり、昨年県の障害者プランを策定されたこと、これまで各養護学校や近江学園を会派で調査に伺いました。また、先般教育の日でも上映された「みんなの学校」のモデルとなった大阪の大空小学校も寄せて頂き、地域の学校に通うこと、一人ひとりの居場所をつくることをモットーに、質問させて頂きました。

Q;滋賀県障害者プランの基本目標達成に向けての課題認識と今後の方向性を問う

A;本県の障害福祉施策の背景には、障害のある人の「幸せに暮らして生きたい」という思いを受け止め、その思いに寄り添って実現の方策を考え、たとえ制度がなくても自ら取り組むという現場の実践が常にあったものと認識いたしております。そうした障害福祉の現場の皆さんの様々な実践が、県の施策となり、その中には、知的障害者のグループホームなど国の制度となって全国に広がった取組も少なからずあると承知いたしております。
これまでの取り組みにより、障害のある人の地域での暮らしを支える環境は徐々に整いつつあるものの、発達障害や難病をはじめとする「制度の谷間、空白の解消」や医療的ケアが必要な障害のある人への支援をはじめとする「本人のニーズに合った支援の提供」など、それぞれの方が望む暮らしを実現できる社会へは、まだまだ多くの課題が残されております。
こうしたことから、現プランにおきましては、発達障害のある人への支援の充実、障害のある人の就労支援の促進、重度心身障害や行動障害など本人のニーズに合った専門的な支援の充実を含みます8つの重点施策について、今年度からの3年間に集中的に取り組むことといたしております。
今後の方向性についてでございますが、障害のある人が暮らしやすい社会は、すべての人にとって優しい社会になると考えております。民間と行政の協働のもと、先駆的な取り組みを重ねてきた土壌を活かし、すべての人が生き生きと活躍し、居場所と出番を実感できる共生社会の実現に向けた施策を着実に進めてまいりたいと思います。

Q;(仮称)「滋賀のめざす特別支援教育ビジョン(実施プラン)」の骨子素案における教育環境の充実とは、具体的にどのようなことを目指していこうとしているのか、伺う

A;実施プランの骨子素案については、子ども一人ひとりが地域で学ぶことを基本とし、教育的ニーズに応じた学びの場を柔軟に選択することができるよう、教育環境を整えようとするものであります。また、具体の取組といたしましては、「共に学ぶ」を基本の柱とした6つの視点に基づいて進めることとしており、例えば教員の資質能力の向上や、発達段階に応じた指導の充実、社会的・職業的自立の実現などを掲げているところでございます。
特に、教育環境の充実については、小中学校への特別支援学校分教室の設置など、共に学ぶための新しい仕組みづくりや、子ども一人ひとりの障害に応じた合理的配慮を提供するための、教育環境を整えることが重要であり、これらについて、現在、市町教育委員会とともに検討を進めているところでございます。
ご指摘の特別支援学校の空調設備についても、合理的配慮の提供の一つとして、これまでから、体温調節が困難な児童生徒が使用する普通教室を中心に設置してきており、今後も引き続いて整備を進めてまいります。
また、学校敷地内の里道や水路についても、子どもたちの活動の状況などを踏まえ、学校施設を増改築するなどの機会を捉え、整理してまいりたいと考えております。県教育委員会では、インクルーシブ教育システムの構築に向け、障害のある子どもと障害のない子どもが、可能な限り地域の学校で共に学ぶことができるよう、引き続き教育環境の充実について検討し、取り組んでまいる所存でございます。

Q;近江学園の施設の老朽化・体制についての認識および今後の整備の必要性について、知事の見解を伺う

A;現在の近江学園は昭和46年に建設されております。老朽化が進んでおります。施設設備面では、建物に構造的な問題もあり、十分とは言い切れないところもございますが、入所児童の居室の個室化等については、複数人部屋における間仕切り設置などの一定の改修を行ってきたところでございます。支援の体制については、児童数概ね2人に1職員の配置をし、基準を上回る職員配置を行っており、入所児童の支援に支障をきたさないよう現場で工夫しながら対応していただいている状況です。
今後の整備の必要性についてでございますが、被虐待児の増加や家庭基盤の脆弱化など、支援が必要な障害児の特性が大きく変化してきており、この変化に対応できる施設の機能を整理した上で、職員が効果的に支援できる建物の構造にしていく必要があると考えています。
施設の機能整理につきましては、同じ障害児入所施設であります信楽学園とあわせまして、平成29年度末までに検討する予定であり、その検討結果をもとに、老朽化への本格的な対応をすすめてまいりたいと存じます。

原文です↓

昨年、滋賀県では、すべての人が生き生きと活躍し、居場所と出番を実感できる共生社会をめざして、「滋賀県障害者プラン」を策定されました。みんなでいっしょに働き、みんなとまちで生きるという基本理念のもと、その人らしく、いつでも、だれでも、どこでも、みんなで取り組むという5つの視点から、地域でともに暮らし、ともに学び、ともに働き、ともに活動することの実現という基本目標を掲げていらっしゃいます。そこで、①6年間の初年度、基本目標達成に向けての現在の課題認識と今後の方向性について、知事にお伺いします。

先般、文教・警察常任委員会において、(仮称)「滋賀のめざす特別支援教育ビジョン」の実施プランにかかる骨子素案が示されました。計画期間を10年間と定め、導入期から定着期、そして拡大期へと進行していく過程で、インクルーシブ教育システムの構築を着実に実現していこうとするものです。障がいの有無を問わず、お互いの人格と個性を尊重しながら、共に育ち、共に歩んでいく社会は、私たちがともすれば失いかけていた人と人との絆を取り戻していく大きな挑戦とも言えるでしょう。その意味においてもこの骨子素案は、現状の課題を的確に捉えた上で、今後の方向性を示し、具体の取組までを教育分野だけにとどめず、地域社会や他の機関との連携も視野に入れた包括的な計画であることを評価したいと思います。

私どもの会派では、今年度に入り、県内のいくつかの養護学校を訪れ、視察をしてまいりました。障がいのある児童生徒が安心して楽しく学べる学校は、子どもたちだけでなく保護者や教職員の大きな願いであり、今回の骨子素案においても、教育環境の充実がうたわれています。

 今、県内の市町では、幼稚園やこども園、保育園、小中学校などの空調設備の設置が進められています。それに比べて、県立学校では、あまりにも立ち遅れているように思えます。特に、障がいのある子どもたちが通学する特別支援学校において、健康状態に配慮しながら快適な学習環境を提供していくことは、県の責任ではないでしょうか。また、学校の敷地内に公図上の「里道」が、私たちが把握しているだけでも2校あります。「里道」とは、「里」の「道」と書き、明治時代から道路として位置づけられており、その多くは、100年以上経った今でも、道路として利用されています。このため、道路法の適用のない法定外公共物である「里道」があることにより、建造物は建設することはできず、一般の方の進入を制限することすら困難です。このことは、子どもたちの安全を守る上で大きな問題と言わざるを得ないのではないでしょうか。②骨子素案における教育環境の充実とは、具体的にどのようなことを目指していこうとされているのか、教育長にお伺いします。

  糸賀一雄先生は、戦後の混乱期に戦災孤児や障がい児を積極的に受け入れ、県立近江学園やびわこ学園をはじめ、さまざまな施設の整備と運営を全国に先駆けて取り組まれたことは周知の通りです。「この子らを世の光に」という言葉は全国に響き渡り、多くの若者が滋賀に集まり、その思いと実践を共有したと聞き及んでいます。

 その県立近江学園に、先日、会派で調査に寄せていただき、就労に向けて木工作業に励んでいる様子や、根気強く焼き物作品の創作に取り組んでいる様子を拝見しました。 しかし、一方で、コミュニケーションが難しく、行動障がいも多い重度の障がいがある人たちの生活環境と、それを見守る職員の少なさに驚きました。もともと生活棟と言われる建物は、築40年前後経過しており、老朽化は否めません。と同時に、廊下は、人が行き交うことのできないほどの狭さであり、配管むき出しのお風呂場や、布団を片付けることができないほど収納スペースも狭い状況です。 また、現在、重度の障がいのある人たち15名が、同じ建物に居住し、常時3名の職員で対応されており、ゆとりをもって丁寧に関われる状況ではありませんでした。知事は、常々「だれもが居場所と出番のある社会」とおっしゃっていますが、現在の近江学園が居場所足りうる場所となっているのでしょうか。 先日、私たちの会派との政策協議会の後、近江学園の施設改修について言及されていますが、③改めて現在の近江学園の施設の老朽化ならびに体制について、どのような認識を持たれているのか、また県として整備の必要性について、知事にお伺いし、次の質問に移ります。

 

④森林政策について
2015年12月8日

9月に琵琶湖再生法が制定され、琵琶湖が国民的資産と定義されました。これまで、旧会派対話の会・しがねっとでも、琵琶湖の世界的価値と現状について、総務省に伺ったり、私自身、世界湖沼会議などを通じて、琵琶湖の多様な価値と、現状について多くの方に知って頂く取組みをしてきたので、嬉しい限りです。しかし、一方で明確な予算付けがされているわけではないので、理念だけに終わらないよう関係省庁含めた多様な関わりが進むよう取り組んでいきたいと思います。そのようなこともあり、今回琵琶湖を語る上でも、森林政策から取り組む必要が言われる中、森林政策について、質問致しました。

Q;これまで計画が果たしてきた成果と課題をどのように受けとめ、今回、どのような改訂を行い、取組施策・戦略を成し遂げていくのか伺う。

A;これまで環境重視と県民協働の観点から本計画を推進してまいりました。その結果、環境に配慮した森林づくりといたしまして、環境林整備面積では、目標1,600 ヘクタールに対しまして、平成26 年度は2,026 ヘクタール、また、県民協働による森林づくりといたしまして、琵琶湖森林づくりパートナー協定の締結数では、目標15 協定に対しまして23 協定となっておりまして、いずれも目標を達成し、大きな成果があったものと考えております。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、林地境界の不明瞭化、ニホンジカ被害の増加、巨樹・巨木の保護など新たな課題も生じてきておりまして、水源林の保全や生物多様性の視点に立った新たな取組が必要となっております。また、本県の森林資源が利用段階へ移行しつつある中、搬出を伴う間伐面積や森林組合の木材生産に専門的に従事する作業員数では目標を達成することができず、森林資源の循環利用や次代を支える人づくりにおいて課題が残されていると認識しております。
こうした課題に対応いたしますため、今回の見直しでは、「生物多様性に富んだ豊かな森林づくりの推進」と「県産材の安定供給体制の確立」を戦略プロジェクトのテーマに掲げまして、重点的かつ戦略的に取り組むことにより、基本計画が目指します「琵琶湖と人々の暮らしを支える森林づくりの推進」を着実に図ってまいりたいと考えております。

Q;環境に配慮した森林づくりの推進について、どのような取り組みを行っていくのか伺う。

A;琵琶湖の水源林を健全な姿で未来に引き継ぐため、森林の多面的機能の持続的発揮に向けて、森林を適切に保全・管理いたしますとともに、多様な動植物が生息・生育する豊かな森林づくりを推進してまいりたいと考えております。
具体的な取組といたしましては、除間伐の計画的な推進、間伐等による環境林への誘導、森林施業の集約化や林地災害の復旧を進めるための境界明確化、地域の森林保全活動に取り組む団体等への支援、ニホンジカの効率的な捕獲などを積極的に進めてまいりたいと存じます。

Q;公共施設や住宅、木質バイオマスなど県産材の積極的な利活用の促進に向けた取組について伺う

A;県産材を積極的に利活用し、森林資源の循環利用を促進することは、林業活動を活性化させるとともに、地域再生や地球環境保全にも貢献するものと認識しています。こうしたことから、住宅等における県産材の利用や公共施設の木造化・木質化の取組を促進するとともに、県産材の加工施設や木質バイオマス利活用施設等の整備を支援してまいりたいと存じます。また、県産材を使った住宅や木製品に関する情報発信、研修会などの機会を通じ、木の良さや木を使う意義などについても普及啓発を行い、県産材の利活用をより促進してまいりたいと存じます。

Q;滋賀県域の県産材を活用した紙を使用することについて、知事の所見を伺う

A;県産材を活用した紙は、これまで有効に活用してこなかった林地残材を製紙用チップとして利用することから、森林資源の有効活用に資する取組であると考えております。また、こうした林地残材を価値あるものとして利用することにより、収益が森林所有者に還元されますことから、森林所有者の森林整備に対する意欲の向上にもつながるものと認識しております。議員ご指摘のとおり、地域の間伐材を利用したパルプを配合した紙の製造・販売が全国的にも進められているところでございまして、こうした紙の使用を進めていくにあたりましては、現在のところ、コストが高くなるなどの課題もございますが、環境に配慮された製品の活用としても有効なことから、本県としても、利用促進に向けた取組を進めてまいりたいと存じます。

Q;滋賀の水源森林地域を守るために、どのような基本方針を策定したのか伺う

A;水源森林地域の保全に関する基本方針は、森林の有する水源の涵養機能が琵琶湖等の下流域への安定的な水の供給について欠くことのできないものであることから、水源森林地域の保全に関する施策の実施にあたり、基本的な考え方を定めたものでございます。この基本方針では、3つの基本的な事項といたしまして、
①「水源森林地域における適正な土地利用に関する基本的事項」では、土地の所有権等の移転等の事前届出制度の運用にあたり留意すべき事項や、適正な土地利用に関して配慮すべき事項について、
②「水源森林地域の指定に関する基本的事項」では、水源森林地域の指定の対象として、滋賀県の森林のすべてが重要な水源林であることを考慮すべきことなどについて、
③「その他水源森林地域の保全に関し必要な事項」では、多様な主体との連携による森林づくりの施策の推進や、水源である森林の恩恵やその保全の重要性に対する理解と関心を深めるための普及啓発等について、定めているところでございます。
基本方針に定めるこれらの取組を適切に推進することにより、本県の森林の有する水源涵養機能の維持および増進を図ってまいりたいと存じます。

原文↓

このたび、念願の琵琶湖再生法が制定されました。再生法は、琵琶湖を「多数の固有種が存在する国民的資産」と定義し、国による基本方針の下、滋賀県は策定する計画の事業に対し財政措置を行うこととされております。この点、第11条においては、森林の整備及び保全等が位置付けられており、琵琶湖の水源の涵養を図るため、森林の整備及び保全、森林に被害を及ぼしている動物の防除、その他必要な措置を講ずるよう努めるものとされていることから、今一度、琵琶湖とその取り巻く山々、森林政策について注目し、県としても施策を展開していかなければならないと考えます。

 このような中、琵琶湖森林づくり基本計画が、社会経済情勢の変化に対応していくために、取組の成果と課題を整理し、このたび5年ぶりの見直しをされます。 この5年間に、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行され、「森林・林業基本計画」「全国森林計画」の見直し、「農林水産業・地域の活力創造プラン」の策定など、国における流れも大きく変動しております。 また本県においても、ニホンジカ被害の増加、巨樹・巨木の保護、林地境界の不明瞭化などの新たな課題への対応、森林資源の循環利用の促進、県産材の利用の拡大などに対応するため、昨年、琵琶湖森林づくり条例の一部を改正したところです。様々な社会経済情勢の変化、課題に鑑み、①これまで、計画が果たしてきた成果と課題をどのように受けとめ、今回どのような計画の改訂を行い、取組施策・戦略を成し遂げていくのか、伺います。

  次に、環境に配慮した森林づくりの推進について伺います。

 滋賀県の森林は、県土面積の約2分の1を占め、水源涵養や県土保全をはじめ、二酸化炭素の吸収源などの多面的機能を有し、県民の暮らし、そして、琵琶湖においてもなくてはならないものであります。 そのためにも、ナラ枯れや野生動物による森林被害等を防ぐとともに、保安林の適正管理、県有林や造林公社営林地などの適正な森林整備、また林地境界明確化など、多くの課題に対応し、水源林として、適正な保全・管理を推進していくことは重要であるといえます。 そこで、②環境に配慮した森林づくりの推進について、どのような取り組みを行っていくのか、お伺いします。

 次に、森林資源の循環利用の促進について、伺います。

県産材を活用することは、森林資源の循環を活発にし、健全な森林整備に資することにつながるといえます。 現在、策定を目指している「しがエネルギービジョン」においても、バイオマスに関して、幅広い可能性があると言及し、とりわけ木質バイオマス発電については、安定的な原料確保など事業化に向けて様々な課題があるものの、地域の活性化や雇用創出にもつながる面もあることから、地域一体となって取り組みを進めていくことが求められております。 併せて、公共施設や住宅などへの県産材の利用拡大、さらにはどんどん進化していくペレットストーブや薪ストーブの利用促進による間伐材の利活用などをさらに進めていく必要があると考えます。 そこで、③公共施設や住宅、木質バイオマスなど県産材の積極的な利活用の促進に向け、どのように取り組みを進めていかれるのか伺います。

  また、現在、佐賀県や愛媛県、福岡県など、それぞれの県産材を活用したコピー用紙を利用する「木になる紙」の取り組みが進められております。この取り組みは、県産間伐材配合率30%、古紙パルプ70%を使用したコピー用紙であり、この間伐材製品の利用により、森林の公益的機能の維持発揮への貢献、林業生産活動の支援、カーボンオフセットによる地球温暖化防止への貢献などを果たすことができるといえ、平成25年度において、全体の森林所有者への還元金は約1800万円にものぼっており、森林資源の循環利用に一層貢献する仕組みであるといえます。 そこで、④紙の利用に関して、紙資源の減量化を行うことも重要ではありますが、利用の際には滋賀県域の県産材を活用したものを使用することを考えていく必要があると考えますが、ご所見を伺います。

 この項の最後に、水源森林地域の保全に関する基本方針について、伺います。

 水源森林地域保全条例が本年4月1日に施行し、来年の平成28年1月1日から水源森林地域内で土地取引などを行う場合には事前届出が必要となります。県では水源森林地域の保全に関する基本方針を策定するとともに、事前届出制度が行われるに先だち、県内5か所で地域指定に係るタウンミーティングが行われたところです。そこで、⑤滋賀の水源森林地域を守るために、どのような基本方針を策定されたのか伺い、次の質問に移ります。

 

③公共施設等マネジメントについて
2015年12月7日

近年、公共施設等が平均寿命を迎え、大幅な見直しの時期となってきました。公共の役割をどう捉えていくのか、またこれまで進められてきた指定管理制度は当初の目的通りのものになっているのか、行財政対策特別委員会での調査や公共施設等マネジメントの研修を踏まえ、今定例議会での指定管理案件含めて質問しました。

Q;これまでの公共施設等マネジメントの取組と新たな基本方針の内容について伺う。

A;これまでは、個々の分野ごとに対策の検討を進めてきており、橋梁や流域下水道、農業水利施設等のインフラ・公営企業施設において、長寿命化等に係る計画を策定しているほか、平成26 年5月には建築物を対象に「県有施設利活用基本指針」を策定し、ファシリティマネジメントの取組に着手したところです。
一方、議員御指摘のとおり、公共施設等の老朽化に伴う財政負担は莫大であり、今後いかに負担の縮減・平準化を図っていくかが重要な課題であると認識いたしております。このため、今年度中に県の全ての施設を対象とした「公共施設等マネジメント基本方針」を策定し、中長期的かつ総合的に取組を進めることといたしております。同方針の原案におきましては、今後の人口減少や利用ニーズの変化等も踏まえつつ、「施設総量の適正化」に係る取組を不断に行いますほか、存続させる施設において「長寿命化対策」や「選択と集中による計画的な更新・改修」を行い、財政負担の縮減・平準化を図ることといたしております。また、維持管理の最適化を図る観点から、定量的な管理目標の設定や、ライフ・サイクル・コストの把握、民間活力の活用などに努めるとともに、施設を活用した歳入確保策も推進し、有効活用を図ることといたしております。
今後、こうした取組を全庁挙げて着実に推進し、持続可能で質の高いサービスの提供に努めてまいる所存でございます。

Q;指定管理者制度の導入による県民満足度の向上の効果について伺う

A;これまで、導入施設におきましては、利用者へのアンケートなどによる利用者のニーズの把握を行いながら、民間の発想・創意工夫を活かして、様々なサービスの向上が図られてきたところと承知いたしております。
例えば、施設の利用時間の延長をはじめ、各種イベントの開催や遊具等の充実、さらには、接遇の改善や手続面の利便性向上など、利用者目線に立ったきめ細かなサービスの提供が行われているところでございます。
こうした取組の効果は、利用者数にも一定表れているものと考えておりまして、例えば、制度導入施設のうち、人数を把握している30施設全体で、制度導入前の約356万人から398万人へと約42万人増加しているほか、利用者満足度の向上などの効果も見られるところです。
県といたしましては、こうした指定管理者の取組を促すとともに、適正な管理運営を確保するため、全施設で定期的にモニタリングを実施いたしまして、指定管理者との意見交換や実地調査を行っているところでございますが、今後、モニタリングの充実を図りながら、得られた結果を有効に活用し、より魅力的で質の高いサービスの提供につなげてまいりたいと存じます。

Q;県と指定管理者の協定のあり方についての考え方を伺う

A;指定管理者が有するノウハウを活用し、質の高いサービスの提供につなげていくためには、県と指定管理者の間で、達成すべき管理目標やサービス水準を明確化し、共有することが重要であると認識しております。このため、募集時に提示する業務仕様書や、選定事業者との協定書において、業務内容やサービス水準を詳細に示すとともに、県が定期的に実施しておりますモニタリングの中で、その履行状況等について確認を行っております。
加えまして、サービスの質を高める上においては、指定管理者の創意工夫や自主事業の取組を引き出すことも重要であり、これまでから、審査基準の一つに自主事業の項目を設け、積極的な取組を促しておりますほか、今年度さらに、事業者の意欲をより高める方向で、指定管理料の参考額の算定方法や指定管理者の行うべき修繕等の基準の見直しを行ったところでございます。また、議員御指摘の指定管理者の労働条件の確認につきましては、募集時において応募条件の一つとして労働関係法令の遵守を求めるとともに、従事者の雇用形態や勤務条件について、施設管理の適切な履行の観点から、申請書類の中で確認を行っているところでございます。
今後とも、管理目標の達成や労働条件の確保に向け、従来の取組の徹底や、さらなる充実・強化を図るとともに、引き続きサービスの提供に必要な管理料を提示しながら、民なら
ではの取組を促し、より質の高いサービスの提供につなげてまいりたいと存じます。

Q;指定管理者の選定のあり方について考え方を伺う

A;指定管理者の選定に当たっては、条例で定めております選定基準等に照らして、最も適切な管理を行うことができると認められる者を総合的・客観的に判断することが求められることから、選定委員会の委員には、施設の特性に応じた専門的立場の方や学識経験者、公認会計士等を選任いたしております。また、審査を通じて委員から頂く貴重な御意見等は、候補者の選定のみならず、施設の運営改善やサービス向上にも活用しているところであります。今後も、施設の特性に応じた専門的な御審議をいただけるよう、部会の設置や会議開催日のきめ細かな調整など丁寧な委員会運営に配慮いたしますとともに、頂いたご意見等をしっかり分析しながら、施設の運営改善や次回の選定手続に適切に反映してまいりたいと存じます。
次に、指定管理者の選定過程の情報公開につきましては、現在は、候補者選定後に、県のホームページ上で、審査基準と併せて、選定結果や選定理由を公開しているところでございます。が、今後は、審議で出された意見の概要も併せて示すといった公開内容の充実を図りながら、さらに分かりやすい情報提供に努めてまいりたいと存じます。

原文です↓

全国的に、高度経済成長期に建設整備された多くの公共施設等が平均寿命を迎え、大規模な改修や更新が必要な時期となってきました。特に、高度経済成長期以降、人口が増加し、経済が成長する中で公共施設等の整備が進められてきましたが、人口減少、少子高齢化など社会経済情勢の変化に鑑みても、公共施設等の在り方そのものについても、抜本的な見直しが必要と考えられるようになりました。

滋賀県でも、これまで増加してきた人口が、昨年人口減少の局面に入ったとされる中、今年度、「公共施設等マネジメント基本方針」の策定を予定されています。現在、滋賀県では、建物が約4100棟、施設が494施設あり、築50年以上の施設は、面積ベースで、10年後には約30%、20年後には約60%近くまで増加する見込みです。インフラ施設、公営企業施設については、20年後にそれぞれの想定耐用年数を経過するのが、道路、砂防、河川管理、港湾といった施設で50%を超え、農業水利施設に至っては、既に来年度で約45%となっています。

公共施設等の維持管理、修繕、更新などにかかる経費についてみてみますと、建築物については、今後、このままですと30年間で総額5300億円程度、単年度で平均約177億円と推計されています。インフラ施設については、総額5290億円、単年度で平均約176億円、公営企業施設では、総額約5340億円、単年度平均約178億円と推計されています。すなわち、現状のままで試算しますと、単年度で合計約531億円となり、現在の一般会計の約10%の規模に相当することになり、これからの時代を見据え、統合、取捨選択が重要となってきます。これまで建築物のファシリティマネジメント、インフラ・公営企業のアセットマネジメントに取り組んでこられましたが、①これまでの公共施設等マネジメントをどのようにしてこられたのか、新たな基本方針にどのようなことを盛り込もうとされているのか、お伺いします。

 次に、指定管理制度について伺います。

滋賀県では、コスト削減を図り、民間活力を取り入れたサービス向上を図るために、これまで公共施設において指定管理者制度の導入を拡大してきました。 先月、行財政対策特別委員会では、PFIを中心に原宿警察署と周辺地域を一体とした活性化の取組みや、横浜市立サイエンスフロンティア高等学校での調査をし、様々な民間のアイデアが活かされている旨、伺うことができました。これまで、直営ではなく、②指定管理者制度を取り入れることによって、滋賀県では、どのように民間活力によって、県民の満足度が高められたといえるのか、指定管理者制度導入の効果について、お伺いします。

 指定管理者制度を巡っては、更新の度にコスト削減効果は言われるものの、サービスの質向上について、図られているといえるのか、疑問に感じられる公共施設もあります。その一つには、修繕費の負担が挙げられるのではないでしょうか。

従来、100万円以下の修繕については、指定管理者の負担とされ、指定管理料が削減される中で、修繕の負担が大きいことも課題となっておりました。修繕金額の負担については、見直しがされたものの、本来指定管理者制度は、一定のサービスの質に対する責任分担の在り方でもあり、指定管理者との協定の中で、提供されるサービスを明確にしておく必要があります。 また、人件費の削減などでコスト削減をし、指定管理者の労働雇用環境の悪化が見受けられるところもあると仄聞しています。発注者として、今後も指定管理者制度を進めていくに、指定管理者の労働条件について審査する「労働条件審査制度」を導入すべきではないでしょうか。労働条件審査制度は、東京都板橋区や千葉県流山市を始め、全国で導入が進みつつあります。そこで、これらを踏まえた③指定管理者との協定の在り方について、お伺いします。

 次年度に向けて、今定例会議でも指定管理の決定についての案件が17件上程され、11件が公募でありました。指定管理者の決定については、各専門的立場から、サービスの提供により、どのように県民のニーズに応えていくのかなど、審査項目に沿って審査がされます。特に、今定例会議では、社会体育施設に関する指定管理者の指定案件が上程されていますが、スケジュールの都合上、7名中3名欠席で、実質4名で審査決定されています。文化財と社会体育施設が共に教育委員会所管であることから、一括審査されたものと推察されますが、専門的見地からの審査が十分にできないのではないでしょうか。ネット会議システムの利用や施設ごとの特性にあった審議委員の選定見直しを図り、指定管理者の選定過程を県民がより納得しやすいよう公開していくべきだと考えます。④これらのことを踏まえて、指定管理者選定の在り方についてお伺いし、次の質問に移ります。

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