宮崎県と熊本県を訪ねて

滋賀県では、流域治水推進条例が継続審議中のことから、先に土地利用規制の条例制定をされた宮崎県宮崎市へ制定当時のことや災害現場、現在の様子を調査に伺いました。

朝一番に伊丹空港から宮崎空港へ。降り立てば、暖かい!!前日は半そでだったそうで、「やっぱ宮崎県は南国なのかしら?」と思ったのですが、特にここ2日は暑いくらいの気候だったようです。パームツリーは維持費の関係で見直しの意見も過去でていたようですが、宮崎県のイメージとして、やはり残されることになったようです。やっぱり私の中の宮崎県のイメージも、『南国』ですね~。

宮崎空港から宮崎駅までローカル線、市役所までタクシーに乗り、宮崎県の様子を見ながら市役所へ。条例制定の流れや指定区域の場所を地図で示して頂きました。

宮崎県は平成17年9月の台風14号により、大淀川の最大48時間雨量は、692.9mm、4706戸に被害が生じました。このような異常な災害を防ぐためには「治水事業」だけの整備では限界があり、行政や地域の方自らが被害を軽減するための「災害に強い地域づくり」を進めることが大切と、「水から守る」と「自ら守る」をあわせて「みずから守るプロジェクト」の推進を図っていらっしゃいます。その一環として、宮崎市では、「宮崎市災害危険区域に関する条例」に基づいて順次指定をし、区域内における既存建築物の改築や、建築の際の測量等について一定の割合で補助をされています。お話を伺うと、災害があったことと、もともと住民はよく水に浸かることをわかっているので、条例もスムーズに制定されたとのことでした。当時は、川を挟んで指定区域、区域外のところがあり、区域指定が補助対象となることから、区域外のところから「区域指定してほしい」との声も聞かれたそうですが、客観的な基準で進められたということです。各地には、水害を忘れないためにも写真のような浸水の記録が高さ表示とともに設置されています。

ちょうど新築されている所もありました。すぐ横の田んぼが災害時浸かっていたので、上げていらっしゃるとか。

一級河川も多く、天井川もあり、滋賀県の河川管理は全国の中でも大変です。あの広い日野川の改修から細い川まであるので、限られた予算で河川整備計画に基づき、整備を進めています。また、県民の方に川の増水がわかりやすいように、川の中に印をつけ、危険度についての説明を近くに設けるなどもしています。

さて、宮崎県綾町は町おこしでも有名なところで、農産物販売所と、6次産業化で市外からのお客さんも多いというスイーツのお店を案内頂きました。

生産者の名前と環境基準がしっかりと上に掲げられており、皆さん安心して農産物が購入できます。

米粉を使ったシフォンケーキなど、素敵な商品が並んでいました。こちらは、ネットを見た若いカップルの来店も多いそうです。

宮崎市の商店街のお店で、九州産でつくったパンケーキの素を見つけました。委員会調査で伺った加工品のコラボ商品です。

次の日朝には、宮崎から熊本へ高速バスへ移動。お隣はくまもんでした(笑) 熊本県庁では、現在中止とされている川辺ダムと、撤去された荒瀬ダムについてお話を伺いました。

川辺ダムについては、かなりTVでも報道されたこともあり、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。今、五木村は視察なども多く、観光や農産物振興について、ソフト事業、ハード事業の計画について伺いました。また、荒瀬ダムは球磨川にあったものですが、こちらは、期限が来て、利水権の同意が新たに利害関係者全員からとることができなかったことが直接の原因となっています。こちらも撤去後の市や地元との協議内容などについて意見交換させていただきました。

1泊2日での宮崎県、熊本県は体力的には大変でしたが、実り多きものとなりました。